イライラのコントロールは感情の性質を知ることから(2)

この記事は「イライラのコントロールは感情の性質を知ることから(2)」です

結論は例会・ミーティングで心のもやもやを吐き出すです

(2)では、特にブチ切れるような怒りの爆発について書きました。

依存症者がスリップしやすいのはこの時です

ブチ切れを減らせば、断酒継続がとっても楽になります

私たちの気分が落ち着いて平和な時

嫌なことがひとつあってイラッとするだけなら、対応はそれほど難しくありませんよね

しかし不快なことを我慢し続けてためてしまう

たまりにたまったネガティブ感情怒りを引き起こします。

それが爆発すると我を忘れるような状態になります。私もこれで何度も失敗しました

悩みの種だぁ~!!

それを未然に防ぐのは例会・ミーティングです。

例会・ミーティングには時々参加してるけど…」という方には、

さらに心を見つめる(棚卸し・反省)、紙に書き出すなどが役に立つので、簡単な方法だけに絞って紹介しました。

簡単な方法に絞っているのね

(1)も併せて読んでいただければ、より納得していただけると思います。

イライラする理由は?
イライラする理由を「思うようにならない」「認めてもらえない」と脳の働き「ノルアドレナリン」「アドレナリン」「前頭前野」「セロトニン」「セロトニントランスポーター」「オキシトシン」から説明しました。

怒りの水面下にある「たまりにたまった」もやもや

今回のテーマは「怒りの感情には、その前の段階の感情がある」です。

何それ?

分かりにくいですよね?

たまりにたまったストレスが爆発するということです。

これが私たちに悪さをします

繰り返します。

  • 私たちがイライラするときは、何か原因があってイライラしています
  • ただその前にすでにイライラさせやすくする別の感情心の中に潜んでいます
  • その前の様々なネガティブな感情のかたまり怒りを爆発させるという形をとります

私たち依存症者が気を付ける必要があるのは、このブチ切れる怒りです

単発の怒りは、対症療法(深呼吸などの気分転換)だけ乗り越えやすいんですね

  1. しかしたまりにたまった心のもやもや不安・悲しさ・焦りなどが積み重なると、気分は不安的になります。
  2. その時何か引き金になるような事件があって、火山が噴火するような怒りに変わっていく
  3. ブチ切れるような怒りは心の中に積み重なったもやもやの最終形態です
  4. そして、たまりにたまった時の怒りは、感情を大きく暴発させるので、スリップしやすいということです。

もやもやをためると爆発するよ

怒りの伏線 具体例

具体的に説明します。

例えば

子供ティッシュペーパーの箱中身を出して、ティッシュの海になっていたとします。

その時に笑って許せるか怒ってしまうかの違いは、母親の心の状態によります。

心に余裕があれば、「よくあること、仕方ない」となります。

しかし、疲れていたり、心配事があれば、怒りを爆発させてしまいます

ティッシュの海、許せない!!

さらに詳しく説明します。

恋人待ち合わせをしていたとします。

10分たっても20分たっても30分たっても現れない

ラインに既読がつかない、電話をしても出ない。

事故? まさか」と不安になります。

色々なことが、取り留めもなく頭を巡ります。

ひょっとして、すっぽかされた?

彼の最近の自分への接し方を思い出し、イライラソワソワします。

かと言えば、心配胸が苦しくなったり、胃が痛くなります。

周囲の人から「この人何してるの?」などの冷たい視線を浴びることもあります。

恥ずかしいです。

待ち合わせ場所を間違えたのかしら」思い当たる場所へ行きたくなります。

でもここを離れている間に彼がやってきたら

不安・孤独・焦り・恥ずかしさ・情けなさいろんなネガティブな感情が起こってきます。

一時間後「何ソワソワしてんの?」と彼が平然と現れると

遅れるんなら連絡ぐらいしてよ!!」と怒りが爆発しまいます。

この怒りの感情「心配」「不安」などの前の感情から来ています。

あるいはそれ以前からの感情の蓄積

振り返ってみると「デリカシーが欠けている」という以前からの態度に「愛されていないのではないか?」という「不安」がずっとあった。

それがさらに増幅させるかもしれません。

彼女が付き合い始めたばかりで「惚れた欲目」「あばたもえくぼ」状態なら、怒りながらも「心配したんだから」と彼をつかんで離さないかもしれません。

それでも、今後同じことが積み重なる次の時、またその次の時の怒りさらに大きくなります

  • つまり「怒り」を爆発させるときは、すでに別の感情が心に潜んでいる
  • 別のもやもやした感情大きな塊になるほど、心を不安定にさせる。
  • それが怒りを爆発させる原因

多くの場合そのことを自覚していないのですが、それは「感情」が猛スピードで湧き上がるからです。

もやもやをためると心は不安定になるよ

もやもやの塊が大きいほど爆発するのね

特にお酒をやめ始めのころはもやもやをためがちです

もうわかったわ

理性は感情に勝てない

前回の(1)でも少しだけ書きましたが、理性は感情に勝てないのは、恋愛を考えてみればわかりやすいと思います。

まず好き嫌いが先にあり、その後自分にふさわしいかどうかという理性的な判断が来ます。

感情は理性より先に来るのですが、感情自体反応速度急激なのです。

それが原因で「怒り」の前の感情も見過ごしがちです。

感情は猛スピードで駆け巡ります

ポリシーや考え方はゆっくり形成されるから自分でわかるけど、感情の動きはつかみにくいのね

怒りは感情全体から見れば氷山の一角

そして「怒り」は感情全体から見れば、氷山の一角です。

氷山の海上に現れている部分は、七分の一程度だそうです。

残りの七分の六海中にあります。

実際にその人により違いはあると思いますが、その他の感情のほうが圧倒的に多いのです。

ですから「怒り」のコントロールは、根本治療的には、海中の部分を見ていくほうが合理的です

私自身は、対症療法的に深呼吸なども行いつつ、「怒り」の根っこにある感情を自覚することから始めました

怒らないように工夫するのも大切。でも根っこの感情を自覚しましょう

よくある対症療法

簡単な対処法は?

  • トイレなどに行って気分転換をする(場所を変える)。
  • 深呼吸をする。
  • 天井や空を見上げる。
  • 恋人や奥さん、子供の写真を見る。

予防策は?

  • 睡眠不足を避ける。
  • ストレッチ・ヨガ・運動をする。
  • マッサージ。
  • 家族・友人などの人間関係をよくする。
  • 趣味の時間を確保する。

もし決まった人とばかり衝突が起きるなら、コミュニケーションの取り方を考え直すのが良いですね。

相手を理解する感謝できるところを探すなど。

当然もっとあるでしょう。

理不尽な相手からは距離を取り、自分を守ることも大切だと思います。

自分にできることを無理せずやることだと思います。

一つでもできることが増えれば一つ分怒らないで済みます

少しずつ増やす方が長続きすると思います。

一つでもやる方がいいのね

怒りをためるとやがて心が折れる

それぞれに有効ですし、私もいくつかは取り入れています。

ただそれらは対症療法であり、根本治療ではありません。

私が根本治療を目指す理由は、感情が理性よりもはるかに大きなパワーがあるからです。

しかも「怒り」のネガティブパワーは超強力です。

理性よりも感情?

そもそも人間は理性よりも感情の力のほうが上回っています

人を好きになるのも、理性ではなく感情です

親は子供が可愛いです

子育ては大変です。子供の相手は大変です。病気やケガもします。お金もかかります。

でも子供の寝顔を見れば、嫌なこと・つらいことにも耐えられます

愛情はとても強いポジティブ感情です。

母親の愛情は、自分の生存の本能上回り子供を守ろうとします

子供の寝顔はパワーの源だね

ビジネスなどは、合理的な世界です

しかしお客さんは必ずしも計算ばかりで物を買いません

例えば同じ品物Xを売っているA店B店があるとします。

A店では品物X100円で売っています。

B店では品物X90円で売っています。

合理的に考えれば、A店ばかりが売れるはずです。

安い方がいいよね!!

ところが

  • A店の店員のほうが、B店の店員より接客サービスが格段に良い。
  • A店のほうがB店より、店内がきれいで感じが良い
  • A店のほうがB店より、品物がわかりやすく展示されている。
  • A店のほうがB店より、レジで待たされない
  • A店はいつもお客さんがいない。あるいは混雑しすぎている。B店は適当にお客さんがいる
  • A店のほうがB店より、品数が多くて見ているだけでも楽しい

こういった例はどこでも見かけます。

店員さんと仲良くなったり、おだてられるとつい買ってしまいます

逆にムカつく店員からは、買いたくありません

ディスカウントコンビニエンスは武器の一つですが、それだけではお金を使ってくれません

安いから売れるとは限らないなぁ

怒りは最大級の感情エネルギー

怒りの恐ろしいところは、最大級のマイナス感情エネルギーを持っていることです。

理性の力を超えて爆発します

深呼吸しようと思っても、怒り狂っているときはできません

頭でお酒を飲んではいけないと思っても、怒りのパワーには簡単に敗北を喫します

意志や理性でコントロールできないのは、「お酒」も「怒り」も同じなのね

そしていったん怒りが噴出してしまうと、集中力モチベーション途切れます

酷い時は投げやり無気力になります。

断酒継続のモチベーションが下がります

アルコール依存症者が再飲酒しやすいのは、この状態です

ちぇっ!!もうどうでもいいや。飲んでしまえ

とせっかくやめているのに、お酒に手が出ます。

また依存症ではない方でも腹に据えかねると、せっかく今まで大切にしてきた物事が、どうでもよくなります

怒りが強く自分に向かうと、積み重ねてきた努力が無意味に思えてきます

「私なんて生きていても意味がないのよ」と感じる時です。

希望が絶望に変わる瞬間で、人が自暴自棄になりやすい時です。

怒りの処理がうまく行かず、ため込んでいくと心が折れます

希望が無くなって心が折れるのよ

例会・ミーティングが基本

では、どうすればいいのか? ですが、色々なアプローチは可能だと思います。

基本は例会・ミーティングです。

例会ミーティング有効なのは、特に意識していなくても語ることでもやもやを発散できているところにあります。

依存症者は悩みを打ち明けたいと思っても、理解してくれる人を探すのが大変です

説教されそうで言えないよ!!

例会やミーティングは語る部分では言いっぱなし(一方通行)なので、慣れればかなり言いたいことを言えます

ブログTwitterも同じですね。合わせて使いたいです。

例会・ミーティングが基本です

二つのものを見分ける賢さ

その上で本格的には棚卸し(反省)があります。

しかし、依存症の人には簡単でオーソドックスな方法があります。

「自分に変えられないものを、受け容れる落ち着きを持ちたい」

「変えられるものは、変えてゆく勇気を発揮したい」

「そして、二つのものを見分ける賢さで、今日一日を生きていきたい」

  1. これは自分の意志や努力でどうしようもないことはあきらめる
  2. そして自分が頑張れば何とかなるかもしれない部分に集中して、希望を持って努力するということです。

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書きだす

私は最初のころは、その一つ一つを書きだしました

さきほど変えられるものと、変えられないもの見分けると書きました。

つまり

何とか思い通りにできそうなものと、今の自分にはハードルが高すぎるものに分けて書きだしできることだけをやりました

前回の(1)で書いた「自分を認めてもらえない」も同じで、コミュニケーションを改善することはできますが、相手の価値観などは簡単には変わりません

上司と部下でも、親子でもある程度までは強制力も働きますが、根本的なところまで人を意のままにすることはとても難しいことです。

ですからできることはやるけれど、できないことはあきらめました

そのうち紙に書く必要もなくなりました。

これくらいなら簡単なので、取り組みやすいと思います。

書きだすとさらにはっきりしますよ

最後に

私は今まで例会・ミーティングに参加してきて、今でもよく覚えている仲間の言葉があります。

私に気づきを与えてくれた言葉です。

ただ、最初からそう言った言葉だけを選んで聞いていれば早く気付けたかと言うとそれは違います

多くの仲間の言葉その前提としてありました

最初のころ共感できないことがとても多かったのです。

ではそういった仲間の体験談が無意味だったのかと言われれば、そんなことはありません

共感できないと思った言葉がボディーブローのように効いて、ある日仲間の言葉が分かるようになりました

今回の内容にもそれに近いところがあります

アルコール依存症者にとって完全な断酒法はありません

依存症の人は「完全かゼロか」と考えがちです。

完全な断酒法を欲しいと思い、「そんなの無いよ」と聞くと「意味ないじゃん」となりがちです。

理論的な方法で、簡単にお酒をやめられればいいなとは思いますが、そうはいかないようです。

私も個々の仲間のメッセージが、心の底に眠っているもやもやの塊に、じわじわと効いてきました

できるのは今日一日飲まないということだけです。

私にとっても確かなのは、今日飲まないということだけです。

明日飲んでしまう可能性は、誰にでもあります

そんな不完全な依存症者たちですが、過去から現在までの悪戦苦闘の体験を語ることは意味があると思っています。

それは今お酒を一日も止められない人から、長く断酒を継続している人までに共通しています。

誰のどんな言葉が、お互いの心に響くかはわかりません

何か一つでもヒントになればうれしく思います


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