アルコール依存症の人の障害年金・手帳のメリットとデメリット

この記事は「アルコール依存症の人の障害年金・手帳のメリットとデメリット」です

「障害年金」

障害年金は生活・仕事に支障が出た人の味方

障害年金とは、障害や病気によって生活や仕事に支障が出た場合に支給される年金です。

障害年金は高齢でなくても受け取ることができます

障害者手帳の交付とは関係ありません

障害年金には障害基礎年金(国民年金)障害厚生年金(厚生年金)があります。

障害年金の対象者は病名というより日常生活や仕事に支障があるかどうかで判断されます

程度が重ければ、偏頭痛であっても支給される場合があります。

障害年金は全額非課税なので受給者の所得税の対象になりません

障害年金の受給は、重要なプライバシーとして完全に保護されるので、勤務先などに知られることはありません

障害者手帳と障害年金は申請が別ですが、障害年金を受給していればほとんどのケースで障害者手帳も取得できます

アルコール依存症の場合は障害年金の対象になる場合とならない場合があります。

うつ症状などが先にありその後でアルコールに依存するようになってしまった場合は障害年金の対象となる可能性が高いです

しかしアルコール依存が先にある場合は、認められない可能性が高いです

肢体障害や内科系の疾患の場合、客観的に障害状態を判断できる検査数値なども記載されますが、精神疾患は殆どが医師の主観で書かれます。

私が受給者から聞いた話によるとアルコール専門病院受診前に治療を受けていた病院の医師にも相談するほうがよさそうです

また初診日が特定できることが条件になっています。

障害基礎年金の受給額は国民年金の受給額に応じて変動します。

1級の場合の年額:779,300円×1.25+子の加算

2級の場合の年額:779,300円+子の加算

障害厚生年金は厚生年金の加入月数や給料の金額に比例して額が変化します。

1級の場合:(報酬比例の年金額) × 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(224,300円)〕
2級の場合:(報酬比例の年金額) + 〔配偶者の加給年金額(224,300円)〕
3級の場合:報酬比例の年金額または最低保障額 584,500円

障害年金にはデメリットがある

「精神障害保健福祉手帳」にはこれと言ってデメリットはありませんが、障害年金にはデメリットがあります。

申請前に検討することをお勧めします。

  • 申請から受給までに半年ほどかかる
  • 家族の扶養から外れ、保険料が自己負担になることもある
  • 障害基礎年金(国民年金)の場合、受給者の死亡時に寡婦年金・死亡一時金が支給されないこともある
  • 医師とのコミュニケーション次第で障害年金が減額・停止になる可能性がある
  • 年金の繰り下げ受給ができなくなる

扶養から外れる・寡婦年金・脂肪一時金は対象外に

障害年金の受給者が被扶養者の場合、障害年金を含めた年収が180万円を超えると家族の扶養から外れます

障害基礎年金を受け取った場合、死亡後に妻や家族へ支給される寡婦年金と死亡一時金は対象外になります

医師とのコミュニケーションが悪いと障害年金が減額・停止になる

例えば身体に障害がある場合は、眼、聴覚、肢体(手足など)、呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、肝疾患、血液・造血器疾患、糖尿病、がんなど。

例外はありますが、ほとんど機能の回復が困難なことが受給条件に含まれます。

1級なら両手の全て指を欠いたり、機能に著しい障害がある

2級の場合は両手の親指・人差し指・中指を欠いたり、機能に著しい障害がある

障害年金1級

障害年金1級仕事ナビより引用

障害年金2級

障害年金2級 仕事ナビより引用

精神障害の場合回復可能なケースはありますし、本人も少しでも状態がよくなることを望んでいます

精神障害の場合、仮に障碍者雇用の枠で就職ができたとします。

会社は一切残業無しで雇用してくれるかもしれません

または人と接するのが苦手なら機械相手や単純作業を繰り返すだけの業務になるかもしれません

こういった配慮を「合理的配慮」と言います。障碍者雇用では企業側に義務付けられています。

会社の合理的配慮で、働ける状態が続くと「精神症状が軽くなった」と判断される場合が多くあります。

うつなども良くなったり、悪くなったりします

指が欠けたり、心臓にペースメーカーが入っているのとは違い、医師の主観に左右されます。

医師に自分の状態を明確に説明できるなら、そもそもメンタルの病で苦しんでいません

医師の診断結果で年金が減額・停止になると、さらに精神的な負担が増えることになります

年金の繰り下げ需給ができなくなる

障害年金を受給した後に、年金保険料の支払いを免除してもらう手続き(法定免除)をします。

当然保険料を支払わないので将来の年金受給額が減ります。

30~40歳くらいで障害年金を受給して50歳くらいで受給停止になると将来の年金受給額はうんと減ります

また年金の繰り下げ需給ができなくなります。

年金の繰り下げ需給とは65歳から厚生年金、基礎年金を受給できる人が65歳で請求せず繰り下げ請求すると最長5年の繰り下げとなります。

年金額が42%(=0.7%×60)増額されます

一度障害年金を受給すると繰り下げ需給の権利がなくなります

将来の年金制度を危ういという報道はよく聞きます。

厚生年金はともかく、国民年金は金融商品としては利回り(約9.8%)・安全性の点でずば抜けています

制度は変わっていくでしょうが、年金受給ができない・損をするというのは誤解です。

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今後高齢化が一層進みます。アルコール依存症の場合断酒すれば、他のメンタル疾患も回復する場合が多くあります。

しかし、昔アルコールで身体的ダメージを受けているので、70歳以降に働けなくなるケースも多くあります。

その時に年金の繰り下げ受給を活用できなくなるのは、デメリットと言えるでしょう。

障害年金を受給しながら、保険料の支払いの免除を受けずに、支払うことも可能です

年金保険料を支払えば、老齢年金は減りません。可能な方は検討をお勧めします。

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精神障害保健福祉手帳

アルコール依存症は「精神障害保健福祉手帳」の交付対象にもなります

精神障害者保健福祉手帳は、アルコール依存症等により、長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある方を交付対象としています。

他の精神疾患は以下です。

  • 統合失調症
  • 非定型精神病
  • そううつ病
  • てんかん
  • 薬物による急性中毒又はその依存症
  • 精神遅滞を除く器質精神病
  • 高次脳機能障害
  • 精神神経症状をともなう発達障害

等級(1級・2級・3級)があり、それぞれに所得税・住民税・相続税贈与税、各種自動車税、個人事業税などが割引または控除されます

企業等での就職の時に、障害がある人向けの雇用枠(障害者雇用枠)の求人に応募することが可能になります

精神障害者保健福祉手帳を提示することにより公共交通機関の運賃割引・減免になる場合があります

すでに生活保護を受給している方は、障害者加算がつくことがあります。

医師による認定が必要です。該当するかどうかは病院でお問い合わせください。

精神障害者保健福祉手帳とは?発達障害も対象になる?申請方法や診断書の必要性も説明します | LITALICO仕事ナビ
精神障害者保健福祉手帳とは障害者手帳の種類のひとつで、精神疾患のある人に交付されます。この記事では対象となる人や申請方法、診断書の必要性や更新の注意点を説明します。

「介護保険法」

最近定年後のアルコール依存症が急増しています。

「介護保険料」は40歳から64歳までの被保険者は加入している健康保険と一緒に徴収されます。

サービスを受けるには原則1割の自己負担が必要です。ただし、前年度の所得に応じて、自己負担率が2割あるいは3割になります

介護保険の加入者には第1号被保険者(65歳以上の方)第2号被保険者(40歳から64歳までの方)の分類があります。

制度の運営主体(保険者)は市区町村ですから、お住まいの自治体の介護保険課、高齢者支援課など(自治体により窓口の名前が違います)が窓口となります。

40歳から64歳までの方には、通常発行されません。しかし、特定疾病に該当する場合には、介護認定されたのち、発行されます

アルコール依存症の場合は65歳からが対象です

アルコール依存症が関係していても、いなくても他の特定疾病に該当する場合には40歳から64歳までの方でも介護サービスを受けられます

要介護認定されると介護保険で以下のようなサービスが受けられます。

(1)居宅介護支援(ケアプランの作成、家族の相談対応など)

(2)自宅に住む人のためのサービス(居宅サービス)

入院前・退院後治療の一環として病院と連携して利用できます。

訪問型サービス

訪問介護、生活援助、身体介護、訪問看護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、定期巡回・随時対応型訪問介護看護等です。

通所型サービス

デイサービス、デイケア、認知症対応型通所介護等です

ほかにも施設に入居するサービス(施設サービス)、福祉用具に関するサービス、住宅改修などがあります。

介護保険には、介護度に応じた支給限度額があります。介護度が重いほど限度額が大きくなります。

負担限度額認定制度があります。支払限度額以上の支払いを免除されます

【平成30年】介護保険法の改正ポイントを徹底解説 | 介護ロボットONLINE
介護保険法とは、介護保険制度について定めた法律のことです。2018年(平成30年)の介護保険法改正のポイントを解説していきます。
【はじめての方へ】介護保険制度とは?しくみをわかりやすく解説します|LIFULL介護
介護が必要になった高齢者を社会全体で支えるしくみが介護保険制度です。介護保険で受けられるサービスや、加入者の条件、申請方法などをわかりやすく解説します。

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