
この記事は「毒親育ちを克服するために行った私の体験」です

結論は「12のステップとミーティングで人間関係の傷を人間関係で埋める」です
毒親は子供の人格を軽視して自分の価値観を押しつける存在というような意味に捉えられていると思います。
子供から見ればいつまでたっても親に自分の人生を支配されている気がします。
毒親の呪縛から逃れたい!
そして、もしあなたが今精神的・肉体的な虐待にあっているなら毒親から逃げましょう。
とりあえず今は大丈夫だけど生きづらい感情や自分の心の弱さが子供の頃の親との関係が原因かも? と感じている方は多いと思います。
自分の親は毒親かも? と考えることで救われたという人も多いかもしれません。

自分の生きづらさが毒親との関係から強い影響を受けていることが分かっても克服は簡単ではないですよね
- 「親のようになりたくない」と思い「自分は結婚しないほうがいいのではないか?」と悩みを抱えているのは毒親育ちに多く見られる特徴です
- 私はとりあえず「自分は毒親と同じことをしている」「自分を責めすぎて自暴自棄に」といった状態からは解放されつつあります
この記事では毒親に育てられたアダルトチルドレンである私の体験から克服方法を書きました。
今悩んでいる方だけでなく「毒親育ちなんて甘えだよ」「毒親育ちであることを受け入れなければいけないのか?」という方にも参考になれば幸いです。
毒親育ちが苦しい時には
毒親から距離を取って、とりあえず心を楽にしたい
- 私は毒親の父から逃げたかった。
- 実家から遠い大学へ進みたい一心で18歳までの時間を耐えました。
- 毒親育ちの人が今も同居や近所に住んでいて苦しいなら距離を取ることで自分が楽になるのは間違いありません。

私も父と離れて暮らすようになってからしばらくは解放感を味わいました
それでも経済的な援助を受けているうちは引け目を感じることもありましたが、やがて社会人になると親のことは忘れたかのような気分になっていました。
殴られたり、嫌な言葉をかけられないというのは大事なことなので、これも一つの克服法かもしれません。
虐待から逃れる方法はこちら。

毒親から逃げても生きづらさは残る
しかし問題は毒親から逃げて以降です。

私は早くから自立できたと思っていましたが、実はできていませんでした
大人になってからの友人関係や職場での人間関係は切れたらそれで終わりです。
ところが親の場合は簡単にはいきません。
表面意識から毒親の影響を追い出したとしても、心の底に傷が残ったままでは毒親の影が悪さをします
- 子供が順調に成長するには親の無償の愛情が必要です。
- 親からの愛情の不足感は、自分で意識して埋めなければそのままです

愛情不足からくる心の傷は「親」ではなく「親との関係」で幼少期から作ってきた「人間観」が問題だからです
自分が毒親を嫌っていても、本来成長に必要だった親から受けるはずの愛情が不足したままでは心の歪さは治りません。
- 幼少期から作ってきた人間観は、他人に対しても自分に対しても同じように働きます
- 「ポジティブに生きよう」と勇ましい掛け声だけでは根本的には克服できません
毒親とは

毒親の特徴は虐待などの行為だけではありません
- 「子供の存在を否定」
- 「条件をつけて子供に愛情を示す」
- 「子供の人生を思い通りにしたい。自分の劣等感の穴埋めに使いたい」
結局「自分にしか興味がない」と子供の目に見えるということかもしれませんし、事実毒親は自分が称賛されることに夢中です。

毒親育ちという言葉を出すと「人のせいにしてるといつまでも成長しないぞ」「お前が怠けているだけ」と言われることがあります
こういった反応は依存症に対しても基本的には同じでよくある声です。
- 依存症は医療機関が病気と認定していて、医師による治療の対象になっています
- 一方毒親もアダルトチルドレンも精神科医ではないセラピストやソーシャルワーカーやという現場よりの治療関係者が使い始めた言葉です
私のような当事者にとっては治療するときに便利か不便かという違いはあってもどれも克服していかなければいけない問題です
自分は親のようになりたくない

毒親に育てられた子供たちの多くは「自分は親のようになりたくない」と思います

ところが「親のようにならない」のが難しいのです
アルコール依存症の場合は断酒日数を数えることができます。
断酒日数を数えるのは励みになり、自信にもなります
毒親育ちやアダルトチルドレンが正直な目で自分の子供を眺めると自分がすでに克服したと思った問題を我が子が抱えていることに気づき愕然とします。
- 「自分としては生きづらさを克服できつつあると思う」
- 「周囲の人からも変わったねと言われる」
しかし自分から出た悪影響は子供に連鎖されているのに自分が克服したと思ったことが伝わらずそのことについて子供と話をしようとするとまた心を閉ざされてしまいます。

結局、毒親育ちは自分の心を軽くしつつ子供の姿、孫の姿から永遠に学び続ける必要がありそうです
12のステップとミーティングで人間関係の傷を埋める
子供時代からの人間不信・自己不信が親への不信からきていると知ったのは依存症になってからです。

依存症になった私は回復するために心の闇を埋める作業を繰り返しました
- 自分を見つめることで毒父を少しずつ客観的に見ることができるようになりました。
- 色々な解決法はあると思いますが、私は親との関係で作った自分の人間観の不味さはリアルな人間関係の中で埋められました。
リアルと言っても自助グループです。友人や自分の家族、ましてや親との関係ではありません
自助グループについてはこちら


具体的にどういうことかというと、私は他人への共感が増すにつれ他人の姿から自分の問題との対峙が可能になりました
子供の頃の心の傷は、自分でも知らないうちに封印していました。
他人の語る言葉に共感をして、自分にも同じ悔しい・情けない・辛い感情があることが分かってきました

決め手は「信じる力」だと思います
スピリチュアルな力が心の底の歪みを癒す
自分を超えた大きな力が存在すると信じ切るほどに自分の心の中のもやもやの塊を謙虚に受け止められるようになると思います
- 毒親育ちは親への不信感から、条件付きの愛から自分の全てをゆだねることができませんでした
- 信じ、ゆだねることで自分のゆがんだ人間観を直視して、修正をかけられるようになると思います
- 表面意識ではなく、潜在意識でダメージを追っているのでスピリチュアルな力が克服のために効果を発揮します
毒親育ちを克服しようとした私の体験
私の父はもうこの世を去りましたが、父との関係で気づいたことはたくさんあります

最大のことは毒親育ちである私が、毒親育ちを克服できない原因が「無意識に毒だ・嫌いだと思っている父からの愛情を本当は切に求めている」ことでした
毒親育ちを自覚している人は「そんな馬鹿な」と思われるかもしれません
親に愛して欲しかった

私は酒を飲んで無理難題を言い暴力で私や母を苦しめる毒父を殺してやりたいと思っていました
ですから、私自身が父からの愛情に飢えているなんて少しも頭に浮かびませんでした。
しかし、自分の人生を振り返ると父に反抗しても父の要求に応えていない自分を絶えず責め続けてきた日々だったと思い知ることになりました。
最も象徴しているのが、私のアルコール問題です
- 「父のような酒飲みにだけはならない」と思っていたのに気がつけば私はアルコール依存症になっていました。
- 毒親になりたくなかったのに、私は娘に対して毒親になっていました
- 私は健全な家庭に育った友人たちを見て親との信頼関係があれば親からの愛に飢えないことを知りました。

親子の愛は信頼が基本です

子供は親がいなければ生きていけません

親を信頼することで安心して子供時代を過ごせます
- 私は酔って暴れる父を信頼できませんでした。
- 私が欲しかったのは父との信頼関係でした。

毒親育ちは、親から条件付きの愛しかもらえません
子供は親からの愛を貰うためにいつも苦しい思いをしています。
条件付きの関係で人格形成をした毒親育ちは親との信頼関係が歪になります。
人間はペットではありません。
親を信用できない子供は、大人になっても人間を、そして他人だけでなく自分も信用できなくなってしまいます
- 私は父との関係を振り返って自分が心の底で父からの愛情を求めていたことがよく分かりました
- 毒親の父を憎む気持ちと本当は愛してほしいという心の葛藤が私を苦しめていました。
- 私に心の葛藤が潜んでいるということを気づかせてくれたのがミーティングで語られた人たちの言葉でした。

親子関係でできた傷は自助グループでのミーティングでリアルな人の話を聞き、自分も語ることでやっと埋められました

友人もできましたが、それ以上に無名な仲間同士のミーティング上での「同じ傷を持っている」という共感が重要だったと思います
親の視点を獲得すると自分が楽になる
やがて父の立場になって父の人生を理解しようとし始めたころから自分がとても楽になりました。
もちろん父の人生をすべて理解できるはずはありません。
しかし、自分なりに父の視点から私や母や家族がどう見えていたのだろうかと思いを向けられるようになってから私自身の人間観や実際の人間関係が変わっていくのを実感しました。
暴力団のような人でも自分の子供やペットには相好を崩します。
そういった感情が0の人はいないはずです。程度の差があるだけです。
私の父だけ0だというのは傲慢だと思います。

私の場合具体的には背伸びを諦めました
不思議ですが無理をしなくても何とかやっていけると思えるようになりました。
偉そうなことは言えませんし、この問題はまだまだ続きそうですが…。
参考記事
