アルコール依存症の脳萎縮を知ると、お酒をやめるたくなる

この記事はアルコール依存症の脳萎縮を知ると、お酒をやめたくなるです。

結論は「アルコールは脳には毒なので、断酒して頭を使おう」です

私はアルコール専門病院に入院中に「君の脳は萎縮し始めている」と言われました。

お酒を飲みすぎると脳が委縮します

しかもそれは最も人間らしい活動に関係が深い前頭前野からです。

  • 脳萎縮は今まで飲んだ量に比例する。
  • 脳はネットワークの質と量で決まる。
  • 脳を使えばネットワークは成長する。
  • 壊れた部分は他の部分が補ってくれる

前頭前野の働き、萎縮するとどうなるのか、そして壊れた脳細胞を復活させるには、ということについて自身の体験をもとに書きました。

お酒は怖いんだということを、再認識していただければ幸いです

アルコールは脳に直接到達する

異物であるアルコールが脳に届くのは血液脳関門

血液中のアルコールがに達すると、神経細胞に働いて様々な影響をもたらします。

アルコールは脳全体の機能を一時的に麻痺させます。これが「酔い」です。

脳には血液中の「脳にとって有害な物質」が脳内に侵入するのを防ぐ「血液脳関門」があります。

脳の栄養素はブドウ糖です。

脳は最もエネルギーを消費する臓器です。

たんぱく質や脂質などは血液脳関門を通過しません。

ということで脳の栄養素はブドウ糖だけとなります。

ところがアルコールは血液脳関門を通過します。

他にもタバコに含まれるニコチン・危険ドラッグ・安定剤などの処方薬も同じように脳に到達します。

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血液脳関門 - 脳科学辞典

アルコールの脳への影響|アルコールは脳を萎縮させる

アルコール依存症が脳にダメージを受ける理由

以前「アルコール依存症が脳にダメージを受ける理由」という記事を書きました。

アルコールが脳を麻痺させる仕組みと悪影響について書きました。

よろしければどうぞ。

アルコール依存症が脳にダメージ(障害)を受ける理由
この記事は「アルコール依存症が脳にダメージを受ける理由」ですアルコールは脳にダメージを与えるというのはご存じですか?脳にダメージって怖いですよね。でも具体的にどういう風にダメージを与えられるのでしょうか?...

脳萎縮って?

脳が委縮するって、怖そうですよね?

脳の容積が減少することを「脳萎縮」と言います。

脳の萎縮は年を取るにつれて進みます。

30歳過ぎ頃からとも40歳過ぎ頃とも言われます。

加齢・飲酒以外の原因は、脳血管性疾患、脳の外傷、喫煙なども挙げられます。

MRIの画像で比べると、『飲む人』の脳は『飲まない人』の脳に比べ10~20%ほど萎縮していることが多いと言われています。

私がアルコール専門病院で体験したこと

私が初めてアルコール専門病院に入院したとき、同じ部屋の50歳代の患者さんが脳萎縮していると聞きました。

会話も普通にできるし、本当かな? と思いましたが、奥さんがお見舞いに来た時、物忘れがひどく、すぐにかっとして怒りの感情をコントロールできないと聞きました。

その後、病院の「勉強会」で「脳が委縮した依存症者は非常に多い」と教えてもらったのですが、自分は関係ないだろうと思っていたのです。

ところが、2度目の入院の時「君の脳は萎縮し始めている」と言われました。

実は私はこの2度目の入院の記憶があまりないのです。なぜ、どういう経緯で入院したのか、はっきり思い出せません。

ですからこのブログは1度目の入院と3度目の入院の時の記憶をもとに書いています。

アルコール依存症に関するブログはかなり前から書いてみたいと思っていました。

今も本当は自分の頭がまともかどうか怪しいのですが、今ごろになってやっと書こうと決心したのは、過去の記憶の整合性がかなり安定してきて、どうやら妄想で語ることはなさそうだと思うようになったからです。

ただ「脳が委縮している」と宣告されたのは、やはりショックで、脳に関することをわからないなりにも調べ、脳に良いとされること、例えば速読したり、音読したり、脳トレをしたり、有酸素運動をしたり色々とやってみました。

必要悪で依存症と言われてからこの18年間、アルコールで悪くなった脳・肝臓・胃腸・膵臓・心臓・肺・甲状腺・血圧・糖尿・癌その他病気や心の病、薬について調べたり考えたりする必要がありました。

アルコールが原因の脳萎縮は前頭前野から

アルコールを習慣的に飲むと、特に前頭前野が委縮します。

お酒の量が12g(日本酒一合が20g)をこえると、認知症のリスクが増加することが示されています。

お酒とからだ~脳神経との関係|東邦大学医療センター佐倉病院 脳神経内科
東邦大学医療センター佐倉病院神経内科の「お酒とからだ~脳神経との関係」についてのページです。

日本酒0.6合でも?!!

こちらの研究ではほんの少量でも悪影響があると書いています。

Moderate alcohol consumption as risk factor for adverse brain outcomes and cognitive decline: longitudinal cohort study
Objectives  To investigate whether moderate alcohol consumption has a favourable or adverse association or no association with brain structure and function. De...

前頭前野とは?

そして前頭前野の委縮は人間らしさを失わせる原因になります。

前頭前野は人間を人間であるとする場所、思考や創造性の役割を担う脳の最高中枢です。

脳を人間のコンピューターとするならば、「前頭前野」はコンピューターのなかのコンピューター

残念ですが、お酒を飲むと前頭前野(脳の人間らしさを担当する機能)から壊れます

前頭前野の詳しい説明は以下の記事にまとめました。

アルコール依存症が脳にダメージ(障害)を受ける理由
この記事は「アルコール依存症が脳にダメージを受ける理由」ですアルコールは脳にダメージを与えるというのはご存じですか?脳にダメージって怖いですよね。でも具体的にどういう風にダメージを与えられるのでしょうか?...
あなたの飲酒 大丈夫? - NHK クローズアップ現代+
2014年6月18日(水)放送。急増するアルコール依存症。今や個人のトラブルのレベルを越えて、国家的な危機となりつつある。関連疾患で亡くなる人は年間およそ3万5千人。飲酒運転の検挙者の4割はアルコール依存症の疑いがあり、厳罰化にも関わらず深刻な事故が後を絶たない。しかし、ほとんどの人は「自分が依存症」と気付かず、治療を...

お酒は脳の人間らしいところから壊すのね!

アルコールが人間らしさを奪う理由

お酒に酔うと前頭前野の働きが低下します。

つまり本能や感情がストレートに出てきます

お酒を飲むと本能や感情がストレートに出るのね

よく笑うくらいならいいのですが、泣き上戸、ベタベタ甘える、乱暴な口調、行儀の悪さ、愚痴、説教、自慢、攻撃、裸になる、セクハラ。

つまり「やってはいけない」「言ってはいけない」ことにコントロールができなくなります

本能を生み出す部分(辺縁系)は脊柱動物でも人間でもそれほど大きく変わらないポシションを占めています

ところが、人間は脳の30%を前頭前野で占めています。

否認は前頭前野の機能が低下するから?

アルコール依存症に特徴的なのは否認をすることです。

これはアルコールで問題があることを認めないことですが、前頭前野を中心として脳機能が低下すると理性的な判断ができなくなります。

飲酒を続けているうちに「否認」と「脳機能の低下」の悪循環が進み、ますます深みにはまります。

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まとめ

まとめると

  • お酒を飲んで酔うと、社会的な脳の部分(前頭前野)が低下する
  • 代わりに生存の本能の部分(辺縁系)がストレートに出ます

アルコールを飲むことによって人間らしさが奪われるということです。

アルコール性認知症になると、お店で目についた物を、何も考えずに持ち帰る。

万引きを罪悪感を感じないで繰り返してしまいます。

持って帰っちゃうの?

飲酒量と脳萎縮|脳萎縮は今まで飲んだ量に比例する

厚生労働省の説明では

お酒好きにとって恐ろしいのは、これまで飲んだアルコールの量に比例して「前頭前野」の細胞ひときわ著しく減っていくことです

一時的に大量に飲むとか、定期的に飲まない日を設ける、ということは関係ありません。

生涯に飲むアルコール量が多ければ多いほど、飲まない人よりも脳は急速に萎縮していきます

休肝日を作ってもダメなの?

脳萎縮
脳の容積の減少を指す。原因はさまざまで、加齢によっても脳の容積は減少する。

それも人間らしさの中心である「前頭前野」の細胞から消えていきます

「前頭前野」がどれくらい萎縮すると人間らしさが失われるか?

萎縮するってどういうことなの?

萎縮するということは、脳の神経細胞が消えることです。

老廃物として分解されて、掃除されてしまいます。

脳の細胞は他の部分と違い、再生が遅いのです。

再生はしますが、とてもゆっくりなので、消えていくほうがずっと早くて全く追いつきません

消えていくばかりかぁ

人間らしさを失うのはいつ?

前頭前野がどれくらい消えると、人間らしさが失われるかは、はっきりとしたことは分かっていないようです

前頭前野の体積の減少機能の減少は必ずしも比例していないからです。

脳の委縮がすぐに日常生活全般に支障を来たすとは限りません。

脳に限ったことではありませんが、細胞が減っていく過程で、徐々に具体的な症状としてはっきりと表れるわけではありません。

一定数まで減ったところで突然症状が現れてきます

脳の病気が怖いところは、症状が出てしまうと、すでに発症していることです。

そして発症してしまうと他の身体の部位より治りにくく、予防が難しい特徴があります。

突然症状があらわれるのか!!

アルコール依存症の脳萎縮は回復する

「アルコール依存症の脳萎縮は回復する」という記事でアルコール依存症の脳萎縮は回復できることを実体験を基にまとめました。

アルコール依存症の脳萎縮は回復する
この記事は「アルコール依存症の脳萎縮は回復する」ですお酒を飲むと脳は萎縮します。怖いですね!!では萎縮した脳はもうどうにもならないのでしょうか?結論はお酒をやめて脳を使えば、脳は元気に働いてくれます。なぜアル...

結論|アルコール依存症はお酒をやめて頭を使おう

結論はお酒をやめて頭を使おうです

アルコールは脳にとっては、わずかな量でも毒です。

脳は一部が壊れても他の部分で、機能を果たそうとします

そしてネットワークを張り巡らせる努力で、衰えを最小限にすることも可能です。

当然それらは断酒し続けることが前提です。

皆さんもお酒をやめ続け、元気で楽しい生活を送れるように頑張りましょう

断酒を続けながら、頭を使おう!!

このブログでの体についての記事の全体図はこちらです

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