アルコール依存症の傷病手当金と専門病院の入院費用

この記事は「アルコール依存症の傷病手当金と専門病院の入院費用」です

アルコールに依存した人が病院で治療を受ける場合、費用がどれくらい必要なのかはあまり知られていません。

  • 私も最初はよくわかりませんでした。
  • そもそもアルコール依存症が病気だと知らない人も多いので、受診する人にとって保険適用なのかどうかさえも不安です。

私はお酒の飲み過ぎで一般の内科を繰り返し受診するような場合は、アルコール専門病院での治療をお勧めします。

アルコール依存症が依存症が進行している場合は入院が必要な場合もあります。

しかしアルコール専門病院の入院を勧められても入院費が高いんじゃないの?と思うと二の足を踏みますよね。

また様々な福祉制度はあるのですが、ややこしくて誰に聞けばいいのかわかりません。

  • 一般的にはお役所は積極的に・親切には教えてくれません。
  • 制度を悪用されることを恐れているのかもしれませんが、私たちにとっては不便です。

実際はほとんどの人が思っているより少ない自己負担で治療を受けられます

今回の記事ではアルコール依存症の方に知っておいていただきたい傷病手当金・入院費用・高額療養費制度などについて紹介します。

  • 社会制度を活用することに罪悪感を感じている人も多くいます。
  • しかしアルコール依存症は回復可能です。
  • 少しでも健康を取り戻し、回復してから社会や身の回りの人にお返しできれば私は社会制度の意味はあると思っています。

支給される場合・受給期間・申請の方法など患者目線で役に立ったことや、困ったことについてまとめました。

他の病気やケガで給付された方も基本的には同じ仕組みですが、制度は変更するので改めて条件を確認し、計算していただければと思います。

アルコール依存症には公的保険が適用される

アルコール依存症は健康保険が適用されます

  • 国民健康保険でも社会保険でも大丈夫保険の種類に関係ありません。
  • そして社会保険に加入している場合傷病手当金も支給されます。
  • また一般の生命保険に加入しているなら原則入院給付金は出ます。

もちろん種類によっては出ない保険もあります。癌やケガの保険はその病気に該当する場合のみです。

アルコール依存症に役立つ制度

傷病手当金

協会けんぽより引用

アルコール依存症で会社を休んでも傷病手当を受給できます

傷病手当金協会けんぽや各健康保険組合に加入している人が、病気ケガのために会社を休み、会社等から十分な報酬が受けられない場合に支給されます

  • 病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。
  • 健康保険に加入していれば、正社員はもちろんアルバイト・派遣社員でも原則受給できます。
  • ただし国民健康保険の加入者は含まれません。

一か月の収入の三分の二が1年6か月支給されます

私は初めて傷病手当金を知った時、とても安心した記憶があります。

初めてアルコール専門病院に入院する前は、とても不安で入院を拒否しました。

しかし、傷病手当金と生命保険の入院給付金が受け取れると聞いて「治療に専念しようかな」という気持ちになっていきました。

アルコールを飲むのは仕事と関係ない。だから仕事に関係のない傷病手当など自分は受給できないと思っていました。

  • 傷病手当金は業務に直接関係のない病気やケガでも申請できます。
  • 傷病手当金はアルコール依存症やうつ病なども含まれます。
  • 私は労災保険との区別がついていませんでした。

傷病手当の受給資格は4日目以降

会社を3日間連続して休んだあと、4日目以降も続けて仕事に就けない場合に受給資格ができます。

3日間連続の休みには土日・祝日も含まれます

気をつけなければいけないのは連続で3日ということです

  • 医師が傷病手当金申請書に記入し、協会けんぽ等が認めれば支給されます。
  • 診断書は必要ありません。
  • 用紙には医師の欄と本人・会社が記入する欄があります。

業務中の問題、通勤中に起こった事故などが原因であれば、傷病手当金ではなく労災保険の対象になります

最長で1年6ヶ月間受給できる

  • 支給開始日から最長で1年6ヶ月間受給できます。
  • 医師働けないと判断する場合は、1年6ヶ月間受給できます。
  • 傷病手当金の支給を受ける権利は「労務不能であった日ごとにその翌日」から数えて2年の時効があります。

3か月で仕事に復帰したとします

受給できる権利はあと1年3か月残っています

2年以内ならまた働けなくなった場合、残りの1年3か月分を受給できる権利があります

安心してアルコール依存症の治療に専念できるね

退職したらどうなる?

退職しても受給できます

万が一会社を辞めることになっても退職後も引き続き残りの期間で傷病手当金を受給できます。

  • ただし資格喪失日の前日までに引き続き1年以上健康保険の被保険者であること
  • 資格喪失の際に傷病手当金の支給を受けていた、または受けられる状態であること

受給できるのは一度だけ?

厚生労働省「同一の疾病とは一回の疾病で治癒するまでをいうが、治癒の認定は必ずしも医学的判断のみによらず、社会通念上治癒したものと認められ、症状をも認めずして相当期間就業後の同一病名再発のときは、別個の疾病とみなす。 通常再発の際、前症の受給中止時の所見、その後の症状経過、就業状況等調査の上認定す。(昭和29年3月保文発第3027号、昭和30年2月24日保文発第1731号より)」

  • アルコール依存症でいったん治療が終了したとします。
  • 医師が断酒も安定し、通院の必要もないと判断した場合です。
  • しかし、その後再飲酒してしまい、治療が再開されることはあります。

再飲酒して治療の必要があるとき、受給していたときに発症していたアルコール依存症と再発したアルコール依存症が「別の病気である」と健保等によって判断される場合もあります

あくまで保険者側の判断なので、認められるかどうかは申請してみなければわかりません

失業手当と傷病手当は併給できるの?

  • 傷病手当金の受給中は、雇用保険の失業手当を受け取ることができません
  • 失業手当は「働く意思と能力がある」と認定されたときに支給されるものであり、病気やケガで働けない場合は、働く意思と能力があるとみなされないからです。

    病気の時は傷病手当、働くことができ仕事を探しているなら失業手当

協会健保の説明はこちら

詳しくはこちらをどうぞ

障害者総合支援法

  • 他に「障害者総合支援法」に基づいたサービスもあります。
  • 障害者総合支援法」は「外来通院による精神疾患の治療のため」です。
  • ですから、入院前・退院後の治療は適用されますが、以外の治療や入院医療の費用に関しては適用となりません
  • 自立支援医療の適用となると、患者本人は通常3割負担の医療費が1割負担になります

さらに自立支援医療では自己負担額の上限も設けられています。

患者の世帯収入に応じて自己負担額には上限が設定されています。

  • 市民税235,000円以上は上限額が月20,000円
  • 市民税235,000円未満は上限額が月10,000円
  • 市民税非課税本人収入80万円以上は上限額が月5,000円

医師による認定が必要です。「精神科医療を長期継続する必要がある」と判断した方に限られます。該当するかどうかは病院でお問い合わせください。

自立支援医療はあらかじめ登録した「指定自立支援医療機関」(病院、薬局、訪問看護ステーション等)でしか利用できません。

  • 複数の病院では使えません

詳しい説明はこちらをどうぞ

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アルコール依存症で入院する場合は、高額療養費制度を使えば自己負担は少ない

  • アルコール専門病院は基本的に長期入院です。2~3か月が多いです

ですから「高額療養費制度」を利用すれば、思いのほか自己負担は少なくなります。

  • 「高額療養費制度」とは1ヶ月窓口負担金額が定められた上限額を超えたとき、その超えた額を支給される制度です。
  • 上限額は年齢所得によって異なります。
  • 高額療養費制度で検索するか、各市町村国民健康保険担当窓口全国健康保険協会(協会けんぽ)、各健康保険組合(加入している健康保険によって異なります)へ問い合わせてください。
  • 事前に「高額療養費限度額認定」の申請をして、交付された認定証を病院の窓口で提示すると、負担金額を上限額までに抑えることができます。
  • 入院設備のあるアルコール専門病院なら病院窓口で相談員ソーシャルワーカーが教えてくれますので、従えば大丈夫です。
  • 入院や高額な治療を受けられる予定があるなら、あらかじめ「高額療養費限度額認定」を受けることをお勧めします

  • 既に認定証をお持ちの方でも8月が更新月です。
  • 更新申請がまだの方はお早めにお済ませください。
  • また同1世帯で1年間に3回以上高額療養費の支給を受けた場合自己負担限度額はさらに下がります
  • アルコール専門病院の入院は3か月程度なので、これに該当する場合が多く、平均的な所得のサラリーマンで月10万円程度です。
  • 私の場合は健保で年収約370〜770万円の3か月入院で月87,430円

  • 私は年収約370万円以下の3か月入院で月57,600円

  • 私は住民税の非課税なので3か月入院で月35,400円

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公的保険でカバーされない費用

公的保険の対象となるのは診療や薬など、一般的な治療にかかる費用です。

それ以外の出費は主な以下のものです。

  • 食事代
  • 差額ベッド代
  • 高度先進医療費、自由診療費
  • 交通費
  • 雑費(テレビ利用料、パジャマ代、診断書作成費など)
  • 食事代
  • 入院中の食事代は全国一律の値段に決まっています。

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  • 一般は一食460円です

  • 私は非課税で90日を越える入院だから一食160円

差額ベッド代

差額ベッド代」とは希望して個室等に入院された場合にかかる費用で「特別療養環境室料」といいます。

  • 全額が自己負担です

  • 一般病院では「個室や少人数部屋」を希望する人もいますがアルコール専門病院ではそもそも個室は少ないです。
  • 精神科の病院では個室は保護観察の意味合いが強く、入院期は閉鎖病棟から開放病棟への移動は治療プログラムに組み込まれています。

私も最初入院するときは、個室でなければ嫌だと思いました。

とりあえず入院するが、アルコール依存症と確定したわけではない(自分でそう思っていただけです)から、個室にしたい

個室でなければ嫌だというのは、アルコール依存症によく見られる「否認」という状態です。

  • アルコール依存症の治療には「否認」を打ち砕く必要があるので、集団行動を学ぶことが治療の一環になります

  • ですから、医師が必要と認めれば個室入院もありますが、そうでない限り一般の相部屋(4~6人)で入院生活を過ごすことになります。
  • 少数ですが、最初の閉鎖病棟の期間を保護観察のための個室入院とする場合もあり、その期間は差額室料が必要になります。
  • ただし、大きな精神科の病院でアルコール病棟以外に他のメンタルケア認知症リハビリ等の病棟に移る場合は、個室二人部屋が用意されています。

いずれにしても病院により治療方針が違うし、施設も違うのであらかじめケースワーカー等に相談するのが良いと思います。

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入院時保証金

  • 入院時に保証金が必要になる病院は多いです

  • 入院中の諸費用やお小遣いが補償金から差し引きされます。
  • 預けた保証金は退院の際に返金または精算になります。
  • 5~10万円くらいが多いようですが、入院前に確かめてください。

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