第二の否認は酒をやめれば問題ないという責任転嫁

 

この記事は「第二の否認は酒をやめれば問題ないという責任転嫁」です

結論は「自分と向き合って自分に原因があることを受け入れる」です

自分にとって都合の悪い事実を突きつけられたときあなたはどうしますか?

どうしても自分を守りたくなって「認めたくないな」となるのが人間に共通の心理です。

アルコール依存症という病気ではこういったときに「否認」という言葉を使います。

アルコール依存症の代表的な心の特徴に否認があります。

この記事は第二の否認についてまとめました

第二の否認は簡単に言えばお酒のせいにすることで都合の悪いことから逃れたい心理です。

原因が自分から発生していることを受け入れることで乗り越えられます

せっかくお酒を断てたらできるだけ長く継続させたいですよね。

長く継続させるには第二の否認がキーポイントになると私は思います。 

二つの否認とは

「否認」は簡単に言えば「自分にとって都合が悪いことを認めない心理」です

一般的には「事実でないと主張すること」ですが精神科で使う否認は自己防衛の心理機能と考えています。

フロイトは「不快な事実に直面した際に、圧倒的な証拠が存在するにも関わらず、それを真実だと認めず拒否すること」と定義しているようです。

アルコール依存症の場合は「アルコール依存症であることを認めない」です

これは第一の否認・第二の否認と言われることもあります。

第一の否認は「俺はアルコール依存症なんかじゃない!!」という否認

第二の否認は「酒さえ飲まなければ問題ないだろう」という否認

第一の否認とは「私はアルコール依存症なんかじゃない」という否認

第一の否認についてはこちら。

第一の否認は依存症の打消し
否認というのは「アルコール依存症であることを認めない」。さらに第一の否認・第二の否認と分けることもあります。第一の否認はアルコール依存症であることを打ち消したい否認です。私の体験をもとに第一の否認についてまとめました。

第二の否認は「酒さえ飲まなければ問題ないだろう」という否認

第二の否認の本質は「問題を酒のせいにしていること」

酒さえ飲まなければ何の問題もない」と思うことがなぜ「否認」なのか。

例えば自助グループに参加したり他のいろいろな方法で断酒に成功した。

努力のかいがありました。我慢もしました。

このまま断酒が続けば「問題はない」と考えるのは当然でしょう。

第二の否認の本質・問題点は自分が飲み続けたことを酒のせいにしているということです

  • 俺は酒が原因で数え切れないほどの問題を起こした。
  • 自分の人生を狂わせたのは酒が悪い
  • だからこの世から酒さえ消えれば自分はハッピーだと思います。

しかしこの考え方には落とし穴に落ちやすいリスクを含んでいます

私たちがなぜアルコールを手放せなかったかという視点です。

私たちが依存症になるまで飲み続けた本当の理由は酒がなければ自分の心の安定が保てなくなるからです

詳しくはこちらで説明しています

アルコール依存症の回復は肝臓を治すことだけではない
お酒が好きな人は肝臓の治療は受けても依存症の治療・断酒は拒みます。アルコール依存症はコントロール障害です。お酒を上手に飲めません。治療にはアルコール専門病院がお勧めです。依存症になったら仲間と共に回復を目指すことが必要です。

原因自分論は「種をまいたのは自分だ」と認めること

自分の問題行動の原因を酒にしていれば自分はいつまでも「被害者」でい続けられます

原因が自分にあると認めるのは私が種をまいたと認めることです

  1. 問題のをまき育てたのは私だ。
  2. でも私は変わることができる
  3. 私を酒に追い込んだ原因を見つけ改善すればアルコールを必要としなくなる。
  4. それだけではなく飲まずにいられなかった自分の本当の問題も解決できるようになる。

ということです。

詳しくはこちら

断酒を継続させるには原因自分論
断酒にスリップはつきものですが、これはアルコールが脳の病気だから当たり前に起こる症状の一つです。断酒を継続させながら原因が自分にあると認める習慣スリップのリスクを減らす方法。その回復過程で気をつけたい対策ポイントの「自分を責める」「結果主義」について書きました。

第2の否認を続けている人の特徴は「我慢の断酒」

第2の否認を認めなければ酒を飲んでないというだけです

ものの見方考え方・行動は飲んでいたころと大して変わりません

体調は良くなったし酒をやめているという自信は持てます。

しかし自己中心的な被害者意識はそのままです。

  • 「あいつが悪い」「環境が悪い」を繰り返します
  • 酒をやめてるんだからちょっとくらい大目に見ろと家族に主張してきます

「飲まなければ問題ない」と思い続けていると自分が生み出した問題なのに変える必要はないと考えます。

例えば自己中心的・現実逃避などのアルコール依存症特有の態度はそのままです。

人間関係「他人のせい」にしているのでうまくいきません

毎日の生活から生み出されるストレスは断酒をしても、たいして変わりません

いや素面だけにストレスに直面する心の負担は飲んでいた頃よりも厳しくなります。

  • ストレスを解消するのに、パチンコ・パチスロ・異性・派手な買い物に走ります
  • イライラしますが飲めないので我慢するしかありません
  • 「我慢の断酒」はやがて大きなストレスがやってきたときに敗れ去ります

私の失敗した体験をまとめました。

ノンアルコールビールは断酒の味方? 敵?
ノンアルコールビールはお酒をやめたい人の味方なのか敵なのか。ノンアルコールビールを飲んでも肝臓は悪くなりません。私の最後のスリップは10年前でした。その引き金はノンアルコールビールです。その私の失敗体験を書きました

否認を受け入れるには

「第二の否認」を受け入れるとはどういうことか?

私たちをアルコール依存症になるまで飲ませ続けた原因「酒」ではありません

原因は「自分」にあります

つまり「第二の否認」を認めるとは原因は「酒」ではなく「自分」にあると受け入れることです

私たちはアルコール依存症になるまで飲み続けて多くのものを失いました

家族、愛情、仕事、信用、お金、時間、健康など挙げればきりがありません。

アルコール依存症になるまでは平均して20年くらいかかります。

嘘をつき、人をだまし、時に犯罪行為にまで手を出して、飲めなくなった体に無理やり酒を流し込むということは「酒が好きだから飲みすぎた」だけで説明できません。

私たちには「酔って頭をクラクラさせなければいけない理由」がありました

酒の力を借りなければ心の深い闇を埋めることができなかったのです。

  • 素面の状態では毎日の問題に向き合えませんでした
  • 依存症になるまで飲まなければつらい毎日を生きてこられなかったられなかった

これを受け入れるのが回復です。

第2の否認を受け入れられれば断酒1年は越えられると思います。

断酒10年の私から見た断酒一年ができる人の特徴
断酒一年の最も大切な意味は安定期に入ったということだと思います。断酒後のイライラなどが減って、断酒していいことのほうが具体的に感じられます。断酒一年を超えている人の特徴、断酒一年半後に起こるかもしれない注意・問題点などを私の体験を基にまとめました。

「第二の否認」を受け入れるには自分と向き合うのが王道

「第二の否認」を受け入れるためには自分と向き合うのが王道です

具体的には

  • なぜ飲まなければ生きてこられなかったのか?
  • 自分が酒を手放せなかった原因は何か?
  • 本当に自分が求めていたのは酒ではなくて何だったのか?

受け入れるために使いやすいのは「12のステップ」と「指針と規範」

自分と向き合う方法はたくさんあります。

第2の否認が問題だと感じている人は自助グループに繋がっているか過去に繋がっていた人がメインになるだろうと思います。

その場合当てはまるのは

AAの場合「12のステップ」。

断酒会の場合「指針と規範」。

指針と規範では断酒の誓い」の後半「四から六」の内容がそれにあたります。

AA 12のステップ | AA日本ゼネラルサービス – AA JapanGeneralService –
AA 12のステップ - AA日本ゼネラルサービス – AA JapanGeneralService – 03-3590-5377
全日本断酒連盟

ただこれらの内容はミーティング例会。そして参加する個々のメンバーの成長グループ運営と一体になって成果を上げているのでこのブログでは触れません

今後も自分の体験を語る時に引用させていただくことはあっても、解説したり批判することが私の目的ではないのでそういったことをするつもりはありません。

自助グループに参加していない方は上記のリンクを参考にして自分の過去の飲みざまをチェックしていただければと思います

参考記事

否認
このページは「否認」です 目次 否認否認とはどういう性質なのかという基本的なことをまとめました最初の否認「第一の否認」についてまとめました断酒継続を妨げる「第二の否認」についてまとめました ...
自助グループ
このページは「アルコール依存症の自助グループ」です 目次 自助グループ自助グループのメリットとデメリットについてまとめましたAAに興味を持った方へ私の体験を書きました。断酒会での体験です自助グループの...


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