アルコール依存症は本当は罪悪感を感じている

この記事は「アルコール依存症は本当は罪悪感を感じている」です

結論は「ありのままに受け入れることが依存症者を回復に導く」です

二日酔いの朝に罪悪感を感じたことはありませんか?

ブラックアウトの時はさらに不安罪悪感に襲われます。

主婦キッチンでお酒を隠れ飲みをしたり、本当は「医療機関で治療を受けたほうがいいのでは?」「断酒するほうがいいのでは?」と思いながらもやめられず飲酒を続けるときにも罪悪感を感じます。

罪悪感を持ち続けるのは心を蝕みますよね。

アルコール依存症の罪悪感は「否認」を生み出します

本当は自分でも「アルコールに依存しているのでは?」と良心の呵責を感じ、疚しい感情があるので否認という心理が働いて本当の原因や病気であることを認めたくなくなります

アルコールに依存した人は罪悪感を持っていないように見えます。

特に家族は信じられない飲み方、言い訳、嘘が日常で繰り返されるので、罪悪感などないようにしか見えません。

しかし、本当は心の底では強い罪悪感を感じています。

自分自身が飲酒をコントロールできない事実、酒を飲んだ上での問題行動を認めてしまうと酒をやめなければならなくなります。

やめようと思ってもやめられないので否認が働き、罪悪感は心の底に沈められていきます。

同じことは薬物などの使用障害や他の依存症にも見られます。

アルコール依存症は罪悪感がないように見える

大酒飲みが病院で嘘をつく姿からは罪悪感を感じられない

消化器・肝臓内科の先生にとって大酒飲み飲酒量を聞いても正直に答えないことは常識です。

○○さんはどれくらいお酒を飲みますか?

お酒は毎日一合から二合の間です

休肝日は設けていますか?

週に二日はなかなか…。でも意識して飲まない日は作っています

先生は奥さんが付き添いに来ている場合裏を取ります

ご主人さんは先ほど毎日一合から二合くらい飲んでいると言っていましたが、γGTPの数値から見てあり得ないのですが

ええ。うちの主人は一升瓶を二日で3本空にします

その患者さんたちが、聞かれたこと全てについて嘘をつくというのではありません

「飲酒量」を聞かれると、本当のことを言いません

本当のことを言ったら、飲めないじゃないか!!

病院の先生もずっこける

アルコール性肝障害になると合併症を起こしていることも多いです

例えば肥満・糖尿病・高脂血症などがあると摂取カロリーを減らさなければいけません。

大量に飲酒している場合はアルコールを減らせば、そのカロリー自体も減ります。

食生活も高カロリーのつまみなどを減らせば糖尿病や高脂血症にも良いので医師は「お酒をやめましょう」と提案することがよくあります

しかし酒飲みは素直に首を縦に振りません

先生自身がお酒を飲み酒飲みの気持ちがわかる場合ならともかくお酒を飲まない先生は実体験としては理解できません。

業を煮やした先生は、最後に「摂取カロリーを減らさなければいけない。お酒をやめるか、ご飯をやめるかどちらかにしましょう」と提案をされます。

先生はここまで言えば分かってくれるだろう。酒をやめるというに違いないと思います。

しかし酒飲みは「ご飯をやめます」と答え先生はがっくりとします

ご飯をやめる?

大酒飲みが飲酒を優先させることについてはこちら

晩酌がアルコール依存になるのは飲酒の優先順位が上がる時
お酒は薬物などと同じ依存性物質です。お酒ばかり飲む人の脳には「アルコール=快感」という回路が出来上がります。断酒以外に方法がなくなります。「どこからが危険領域?」「専門の医療機関」「断酒」などの対策についてもまとめました。

アルコール依存症は罪悪感に苛まれる

二日酔いのときは罪悪感を覚える

二日酔いの朝に不安と罪悪感をよく感じます。

特に酔って記憶がなくなるブラックアウトの時には「自分はこんなことをしたのか!」という驚き・不安・罪悪感・自己嫌悪に頭を殴られたような気分になります

  • 普段は絶対に知られてはいけない上司への不満嫌な同僚への悪口本人を目の前に説教をしてしまう。
  • 意味不明に踊ったり変な顔をした自分の姿を撮られていて翌日見せられたり。
  • こんな飲み方はまずいもう酒を飲むのはやめようと思っても夕方になればまた飲みたくなってしまう

お酒をやめようと思うのに、実際やめるとなると何となくさみしさに襲われます。

そういったやめようと思う気持ちやめられない気持ち葛藤罪悪感となります。

記憶をなくすことについてはこちら

記憶が無くなるまで飲むのはアルコール依存症?
お酒を飲んで記憶をなくす(ブラックアウト)には原因があります。一つは飲み方です。もう一つは遺伝です。そして酔って記憶をなくしやすい人はアルコール依存症になりやすいということが分かっています。仕組み・私の体験・対策についてまとめました

自己否定という罪悪感が消えない

もう一つは自己否定という形を取る罪悪感です

  • 「完璧にやらなきゃ」
  • 「正確でないと意味がない」
  • 「誠実でないとだめ」

まるで自分を嫌いになりたいかのように、自分のあら捜しをします

少しでもうまくいかないことがあると「ほら、やっぱり俺は価値のない人間だ」と安心します

誰かに分かってもらいたい、認めてほしい、好きになってくれたらいいなという気持ちは強くあるのですが…

「好きになってもいつか嫌われてしまう」「どうせ報われない」という声がどこかから聞こえてきます

せっかく褒めてもらえたり、話を聞いてもらえても「そんなことはないです」「とんでもないです」否定してしまいます。

期待に添わなければいけないというプレッシャーに襲われます

素直に「ありがとう」が言えません

自己否定はお酒に依存する根本の原因

  • 自己否定はお酒に依存する根本の原因です
  • 自己否定の気持ちが強い人は、お酒で孤独や不安、劣等感を埋めようとします
  • 強い自己否定は、人を短期間で依存症にします
  • 強い自己否定はせっかくの断酒継続の邪魔をします

断酒継続がうまくいかない人は、一度自分を振り返りましょう

スリップする時の自分を思い出しましょう

  • 強い自己否定の感情がないか?
  • 自分を嫌いになったり、何もかも嫌になって「もうどうでもいいや」と思っていなかったか?

アルコール依存症の罪悪感が生まれる理由

否認とは?

アルコール依存症は否認の病気と言われます。以下の記事で詳しく説明しています

否認
このページは「否認」です 目次 否認否認とはどういう性質なのかという基本的なことをまとめました最初の否認「第一の否認」についてまとめました断酒継続を妨げる「第二の否認」についてまとめました ...

罪悪感と否認

否認の原因は「責任転嫁したい」「プライドを守りたい」「変化を好まない」などがあると思います。

原因の一つとして「罪悪感」も挙げられます。

心理学的に見て罪悪感を感じるときは「本当はするべき行動をしないとき」「本当はしてはいけないことをやった場合」に感じます

逆に「するべき行動を行った」「してはいけないことをやらなかった」という場合は罪悪感は生まれません

この記事で書いてきたように一つは「やめるべき状況でやめられない罪悪感」「お酒を飲んではいけないのに飲んでしまった罪悪感」があります。

もう一つは「お酒を飲む前から、また断酒後も残り続ける罪悪感」です。

日常生活から生み出される「本当はするべき行動をしない」「本当はしてはいけないことをやってしまう」という罪悪感

こちらは漠然とした自己否定感です。罪悪感は「責任転嫁」と強い関係にあります。

漠然とした自己否定についてはこちら

不安障害を克服するために依存症の私がしたこと
不安障害にはいろいろな症状があります。パニック障害、急に涙が出る。特に夜一人になると不安・孤独の感情に突然襲われて自分が可哀そうという自己憐憫になりお酒や自傷行為に走ることがよくあります。私の体験でアルコール依存症の不安障害に効果があると思った「同じ病気を持った他人を認める方法」についてまとめました。

責任転嫁は罪悪感を伴う

責任転嫁はアルコール依存症だけではなく、よくある心の反応です

  1. 夫が不倫をします。
  2. 妻は夫の不倫を責めます。
  3. ところが夫は「お前が普段から○○だから悪いんだ」と自分の不倫を棚上げして、妻のせいにします。

この時が不必要に居丈高な態度に出るのは罪悪感を打ち消したいからです。

本当はしてはいけない不倫をしたことから罪悪感は生まれています

罪悪感があるから必要以上に自分の非を認めません

責任が妻にあると次からも堂々と不倫できます

アルコール依存症は問題のすり替え(責任転嫁)が得意

アルコール依存症になると自分の飲酒問題から目をそらそうとします

原因は飲酒です。はっきりしています。

酒を飲まない人は、アルコール依存症になりません

ところが巧妙に論点をずらしていきます

アルコールが原因で肝臓が悪くなった人は、酒をやめればほとんどの場合回復します。

ところが肝臓の数値が正常に戻ると、また飲み始めます

飲酒が原因なのに、肝臓が悪いということへ問題をすり替えます

詳しくはこちら

酒にハマる理由
お酒が好きな人は肝臓の治療は受けても依存症の治療・断酒は拒みます。アルコール依存症はコントロール障害です。お酒を上手に飲めません。治療にはアルコール専門病院がお勧めです。依存症になったら仲間と共に回復を目指すことが必要です。

飲酒をすれば再発するという事実を無視するのがアルコール依存症です。

本当はお酒をやめるべきなのにやめない自分に罪悪感を感じています

飲酒が原因だと認める方法はこちら

原因自分論で断酒継続
私自身が断酒継続ができるようになったのは、原因自分論で考えようと決意し始めたころからです。断酒を継続させながら原因が自分にあると認める習慣スリップのリスクを減らす方法。その回復過程で気をつけたい対策ポイントの「自分を責める」「結果主義」について書きました。

正当化することへの対処法はこちら

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罪悪感を受け入れるためには

現実をありのままに受け入れることが依存症者を回復に導く

劣等感や嫌な自分を認めないというのも「否認」です

完璧でありたいと強く思うのも、自分の弱さや弱点の「否認」です

現実をありのままに受け入れることが、依存症者を回復に導きます

自分がアルコールに弱いことを認められるから、危険な状況をうまく避けられるようになります

具体的な方法として「ハードルを高くしない」というのは大切です。

高すぎる目標を設定するのは現実の都合の悪い面を見ていないありのままに受け入れたくない焦りからきています。

ハードルを高くするよりも、継続を優先させましょう

少しだけ頑張る。「110%増」を目指して継続できれば、知らない間に無理せず高いと思っていたハードルを飛び越しています

以上が「罪悪感」から見た依存症の回復です

参考記事

劣等感は目標110%で克服する
劣等感を克服するのは大変です。劣等感には「認められたい願望」「恥をかく恐れ」「自分が劣っているという考え」の三つが潜んでいます。解決策として、昨年と比べて常に110%増の自分になることを心がける方法についても述べました。


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