アルコール専門病院へ行きたがらない人でも納得する5つの理由

この記事は「アルコール専門病院へ行きたがらない人でも納得する5つの理由」です

お酒をやめられない人が病院で治療を受ける時、何科を受診しますか?

多くの人は内科のクリニックを受診します。

私自身も胃が痛くなり内科を受診しましたし、断酒仲間たちの体験談からも大抵は内科の受診が先です。

  • お酒を飲みすぎると肝臓をはじめとする内科疾患を併発します。
  • しかし内科だけの受診では、身体の病気を治療して「飲める身体」に戻すだけです。
  • 飲み過ぎて転んで骨折した場合は外科になりますが、ケガの治療が終わったら「飲み過ぎないでね」と言われておしまい。

お酒をやめられないという病気は実は精神科です

私は「お酒をやめられない」「アルコールに依存しているのかな?」「断酒の相談をしたい」という場合はアルコール専門の医療機関を受診するべきだと思います。

でも「アルコール専門病院なんて!精神科なんて!せめて心療内科じゃダメ?」と思うのも仕方がありません。

  • アルコール依存症という病気に偏見があり、病気の性質があまり知られていないからです。
  • 私も精神科・アルコール専門病院を初めて受診した時は、自分はすごく落ちぶれてしまったなと思いました。

しかし、実際には専門の医療機関では専門医による診療とアルコール依存症という病気について理解するプログラム再発を防止するためのさまざまなプログラムが組まれていました。

特に家族に対するサポートも行なわれています。

今思えば最初からアルコール専門病院を受診しておけばよかったかなと思っています。

まずは専門病院の外来での治療をスタートさせることをお勧めします。

アルコール専門病院とは

アルコール専門病院とはアルコール問題の治療に特化した病院です

アルコール問題、特に依存症の治療は専門の知識・経験を持つ医師のもとで治療が行われる必要があります。

私がお酒をやめられない人に言いたいのは「アルコール問題で病院を探すならSOSを出す相手を間違わないで」ということです

  • 私自身はSOSを専門病院に出すべきだということを知らなくて、大病院なら間違いないだろうと思い治療が遅れました。
  • 今は治療が専門分化していますからいくら大病院であっても、専門医でなければ治療が遅れてしまいます。

アルコール依存症のリカバリーを支援するソーシャルワーク実践ガイド

行きたがらない人の理由

とは言っても「アルコール専門病院なんて知らない」という方が大半だと思います。

アルコール専門病院なんて聞いたことないなぁ

私も全く知りませんでした。

知らない場所へ行くのは不安です

まして精神科なんて恥ずかしくて人にも言えませんよね

  • 私はアルコール依存症ですが生まれつきアルコール依存症の人はいません。
  • 普通に飲める範囲の人が、ずっと飲み続ければ誰でもアルコール依存症になる可能性があります

私の経験上酒乱と言われるほど酒癖の悪い人は、どんどん加速度的に依存症になっていきます。

アルコール問題の治療は早すぎて困ることはありません

なぜなら「酒は依存性物質」だからです。

こちらは厚生労働省の記事です。

なぜアルコール専門病院で治療を受けたほうがいいのか?

そもそもアルコール依存症って病気なの?

アルコール依存症とは、飲酒をコントロールできない病気です

私も経験がありますが、アルコール依存症と言われてもなんとなくわかるような、わからないようなというあたりかと思います。

若い人の場合「アル中」なんておっさんがなるものであって、まさか自分が? と思います。

公園のベンチや駅で寝ているオジサンのイメージ

WHOによる「ICD10」(国際疾病分類)では「精神作用物質使用による精神及び行動の障害」の中の「アルコール使用による精神及び行動の障害」に分類されています

日本では「アルコール依存症」という診断名がついています

  • 普通お酒を飲みすぎたら、気分が悪くなったり、頭痛になったり体調が悪くなります。
  • つまり自然とブレーキがかかります。
  • お酒が好きな人でも「これ以上飲むとまずい」と思えるのが普通の人です。

ところが、先天的に、あるいは長年の飲酒によって「これ以上飲むとまずい」というブレーキが壊れてしまうのが、アルコール依存症です。

やがて体の不調だけでなく感情や言動も制御できなくなります

そして私は「アルコール依存症」という病名をつけられることに抵抗しましたし、私の知っているほとんどの人はやはり抵抗します

「アルコール依存症」=「人生が終わった」というイメージが根強くあります。

詳しくはこちらをどうぞ

理由1はアルコール問題・依存症は精神科の病気だから

繰り返しますが、アルコール依存症は精神科で治療されます。

そしてアルコール専門病院で治療を受ける必要のある病気です。

ところが最初から専門病院を訪れる人は極めて少数です

精神科の病院に対する偏見も確かにあります。

詳しくはこちらをどうぞ

こちらはアルコールナビの記事です

それ以外に理由があります。

アルコールが原因の病気は展示館のようにさまざま

どこからがアルコール依存症かというのは難しいのですが、普通は体のどこかが不調になります

  • 胃炎、胃・十二指腸潰瘍、食道炎、膵炎、脂肪肝、肝硬変、糖尿病などの消化器疾患。
  • 心筋症、高血圧などの循環器疾患。
  • 末梢神経炎、脳萎縮などの神経系。
  • 喉頭がん、食道がん、上部消化管のがん。
  • 酩酊時の外傷・骨折。特に無防備に倒れるためか脳外傷によって深刻な結果を招くこともあります。

詳しい説明はこちらをどうぞ

断酒はいつ始めたらいい?
「どこからがアルコール依存症なのか」は判断が難しいです。アルコールの専門医でなければ正確な判定は難しいといえます。この記事ではアルコールは依存性物質なので、出来るだけ早く辞めるほうがいい。酒は役に立つ小道具ではなくなってくる。そして断酒はメリットしかないということについてまとめました。
酒好きと依存症の違いをチェック
「アルコール依存症? まさか!」と思いながらも誰に聞けばいいかわからないのが普通です。この記事ではアルコール依存症の代表的なチェックリストである「AUDIT」「新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト」「CAGE」のそれぞれの特徴をまとめました。

アルコールと言えば多いのが肝臓病

アルコールの飲みすぎでまず多くの方が気になる体の部分は「肝臓」ではないでしょうか?

私も専門医療機関で治療を受けるまでは「肝臓」が最も気になるパーツでした。

断酒すると肝臓は回復する
断酒をすると効果を感じられるのは肝臓の数値です。アルコールが原因で起こった肝機能障害は断酒をすれば基本的には回復します。お酒の飲みすぎと言えば何と言っても肝臓です。アルコールが原因の場合脂肪肝から肝硬変へと進みます

飲酒で脳・神経がダメージを受け癌の原因にもなる

脳・末梢神経系との関連は、肝臓ほどには語られていません。

  • 大脳が前頭前野から萎縮し、認知機関の低下からコルサコフ病を引き起こします。
  • 末梢神経も脅かされるので、両下肢がしびれてきたり、麻痺が進みます。
  • 神経系は、他の臓器と違って一度悪くなると回復は難しく、深刻な障害を残します。

私も脳萎縮と診断されました

アルコールが原因の脳萎縮を知ると、お酒をやめたくなる
アルコールが原因の脳委縮の症状を画像を載せ、実際に診断された自分自身の体験も含めて書きました。なぜ委縮するのか、飲酒量との関係、反対意見、自分自身が回復するためにやった方法を書いています。そして断酒して脳は使えば記憶力を中心に回復します

厚生労働省の認知症の記事です

理由2は体の治療だけでアルコール問題まで届かないから

全身のどこかに飲みすぎのために深刻な症状が出て、内科や外科の病院で治療を受けるのが普通です。

病院で、肝臓や骨折などの治療を受けますが、スムーズに「アルコール依存症のための治療」までは、たどり着きません。

最近では飲酒運転が社会問題になっています。

昔に比べると、内科医・外科医とアルコール専門医との連携は進んでいますが、まだまだ十分に理解されているとは思えません。

肝臓の数値が下がれば「飲みすぎたらだめですよ」「奥さん、ちゃんと見張ってね」と言われておしまい

骨折をしたら「なんでそんなに飲むのかなあ。気を付けてね」と飲酒の問題について治療を促されることはほぼないと言えます

私の経験上その後はまた懲りずに酒を飲み続けるだけになります。

  • アルコール依存症になると本人は治療=お酒を飲めなくなると考えます。
  • ですから医療機関を連携するときに、本人が病気のことをよく知らずに受診できない場合と故意に受診しない場合があります。

いずれにしても治療が遅れます

やはりアルコール専門病院をお勧めしたいです。

  • アルコール依存症患者の平均死亡年齢五十代前半と言われます。
  • 死因として多いのは肝硬変・心疾患・事故・自殺です。
  • 残念ですが専門治療を受けていない結果です。

詳しい説明はこちらをどうぞ

理由3は他のメンタルヘルスとの合併が多いから

うつ病は特にアルコールと深く関連しています。

私もうつ状態の時に、アルコールを常用するようになりました。

  • 私の断酒仲間の話からも、長年の飲酒がうつ病を誘発する場合と、軽いうつ病の時に気分を晴らすために大量飲酒に走る場合があります。
  • 若い女性のアルコール依存症では摂食障害を合併しているケースも多いです。

心の病がある場合、飲酒によって症状は複雑になります

治療においても、飲酒は向精神薬や睡眠薬の効果を狂わせます。

作用が相乗して危険になります。

詳しい説明はこちらをどうぞ

理由4はたとえ大きい病院に入院してもアルコール治療までたどり着かない

アルコールと精神安定剤や睡眠薬を大量に飲んで病院に運ばれる場合があります。

  • 総合病院へ救急車で運ばれても、救急措置をした後、すぐに専門病院へ 移ることはまれです。
  • 精神科の病棟の閉鎖病棟に入っても、初見の場合アルコールが原因かどうかを見極めるには時間がかかります。

大病院の精神科で「問題飲酒があるようですね。アルコール専門病院で治療を受けてください」と、専門病院へ転院を促される人は運が良い人です

理由5は家族だけで受診できるから

家族で苦しまれている方は、本人が受診を拒否していても、家族だけでも治療機関を訪れることをお勧めいたします

アルコール専門病院では、たいていの病院が 「アルコール家族相談」「家族教室」を行っています。

  • 酒を飲んでいる本人が受診しなくても家族だけでの相談も可能のところが多いです。
  • 家族の方だけが相談・受診することは大事なことです。

結論はアルコール専門病院で受診するには

初めての人「ソーシャルワーカー」「医療相談室の相談員」へ連絡を

「ソーシャルワーカー」「医療相談室の相談員」に電話をしてみることをお勧めします。

治療を受けるのに病院・医師との相性はその後に大きく関係します。

ソーシャルワーカーはある意味で病院の顔なので、電話をして「安心できる」ならば、その病院は受診する人に合っている可能性は高いと言えるかもしれません

詳しくはこちら

アルコール依存症の傷病手当金と専門病院の入院費用
この記事では、アルコール依存症の方に知っておいていただきたい傷病手当金と専門病院の入院費用について紹介します。高額療養費制度・傷病手当金・障害者総合支援法など。患者目線で役に立ったことや、困ったことについてまとめました。

全国のアルコール専門病院の一覧はこちら

アルコール依存症の治療法は教育プログラムがある

アルコール依存症の人が生き延びる方法は「断酒」です。

しかも生涯にわたっての「断酒」です。

アルコール専門病院にはそのための治療プログラムがあります

久里浜医療センター

大石クリニック

倉光病院


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