アルコール依存症の自助グループ 私が思うメリット・デメリット

この記事は「アルコール依存症の自助グループ 私が思うメリット・デメリット」です

結論は「お勧めはするが無理強いはしない」です

依存症の自助グループはご存じでしょうか?

病院で依存症の治療を受けた経験のある方はAAや断酒会のミーティング・例会の参加を勧められたかもしれません。

ただ実際はどんなところ? という方も多いようです。

どうして自助グループへ行かなきゃいけないの?

体験を語ってどんな効果があるの?

アルコール専門病院では自助グループを勧められますが、私は自助グループは大嫌いでした

しかし最終的には、自助グループのおかげで断酒ができるようになりました

そして現在は活動がほぼ停滞中です

私は自助グループが好きな人の気持ち嫌いな人の気持ちも分かるつもりです。

そんな私から見た自助グループのメリットとデメリットをまとめました

参加するとアルコールに依存している本人の断酒だけでなく家族の回復にとっても効果があります。

しかし、自己中心的な人の集まりなので、特に人間関係においては運・不運があるのは事実です。

自助グループとは

自助グループはある障害を持つ者同士が互いに励ましあいながら、その障害を様々な形で克服していくための集団です。eヘルスネットより引用

同じ病気や悩みを持つ当事者の集まりです

運営も専門家・第三者に任せずに自分たちで行っています

自助グループの最大の特徴は「体験の共有・分かち合い」です。

そして例えば病院のように治療者(医師)と 被治療者(患者)という縦の関係ではなく水平な平等関係でお互いを「仲間」と呼びます。

誰かに強制されるのではなく自発的な参加が基本です。

自助グループの一覧はこちらです。

自助グループ一覧
この記事では代表的な依存症・メンタルヘルスの自助グループのサイトをまとめまて一覧にしました。最期に私の自助グループに参加し始めた当時の体験記事のリンクも貼らせていただきました。  最近はLineミーティングでの分かち合いもあり、今後色々な形での参加が可能になると思います。
自助グループ
自助グループはある障害を持つ者同士が互いに励ましあいながら、その障害を様々な形で克服していくための集団です。自助グループの原型は、米国で1930年代に設立されたアルコール依存症者による「AA」です。このAA方式は以後、他の多くの障害にも応用されてきています。アルコール依存症の回復は、断酒継続が大原則です。自助グループへ...

自助グループの効果

数字で示される効果

アルコールの場合は治療目標は断酒が基本です

断酒と禁酒の違いは依存症の治療ということであれば「生涯断酒(一生飲まない)」ことが断酒の意味に含まれます。

そのためにアルコール依存症の治療はアルコール専門病院自助グループの両方で一生飲まないで回復を目指すのが医療機関の基本的な考え方です。

断酒と禁酒の違いについてまとめました。

断酒と禁酒の違いとは?
断酒・禁酒・ 節酒の辞書的な言葉の意味の違いと治療・回復を念頭に置いた効果の違い、方法の違い、処方薬の説明も医療機関のブログや本から引用とアルコール依存症である自分の体験(特にアルコール専門病院での入院体験)からまとめて書きました。

厚生労働省のアルコール依存症治療についての考え方はこちら。

アルコール依存症への対応
アルコール依存症から回復するための唯一の方法は、断酒=一滴も飲まないことです。飲酒問題を認めない「否認」を克服することが回復への第一歩です。自分で飲酒問題に気付くため、家族があまり手助けしすぎない方が良いこともあります。専門医療期間への受診や自助グループへの参加が回復を助けます。

医療機関の断酒率のデータです。どれも自助グループの高い効果を示しています。難点は被験者が少ないことです

依存症の驚き

アルコール依存症で入院加療二年予後調査:日本の伝統的断酒 3本柱について

各務原病院

数字で示されない効果

しかし自助グループの効果は断酒率のように数字で表されるばかりではありません

「回復」という言葉にはお酒を飲んでいないという以上の意味が含まれています

それは自助グループにはEAのように数字で測定不能な悩みを持ち、それが具体的に医療機関で治療を受ける対象になっているグループがたくさんあります。

以下の記事でも取り上げられていますが「ドライ・ドランク」が嗜癖行動の改善につながるというのが基本的な考えであり、依存症克服の大切な効果です

配布資料 「なぜ、セルフヘルプグループの参加者はグループ通いが長期化するのか」 – 立命館大学生存学研究所

私の体験から考える自助グループのメリット

1|共有によって酒から遠ざかれる

断酒の敵「否認」を仲間の姿を通して打ち破れる

依存症からの回復・アルコールの場合は断酒ですが最大の関門は「否認の克服」です

私の経験上否認をたった独りで認めるのは困難だと思います

実際に断酒継続をしていて「この人は本当に自分と同じアル中なのだろうか?」という人々の姿を数多く見るのが断酒の敵「否認」を打ち破るのに手っ取り早いと思います

こちらの記事で私が初めてAAに参加した時の体験を書きました。

断酒とAA 私のミーティング初体験
AAはアルコール依存症の自助グループです。「AA」に参加した経験のない方に、私が初めてミーティングに参加した時の体験を書いて具体的にリアルな人とのつながりはどんな感じなのかを伝えることができたらいいかなと考えました。

こちらの記事で否認についてまとめました。

アルコール依存症は否認の病気
依存症の人は否認があります。「否認ってアルコール依存症だと認めていないことだろう? 俺は認めているよ」という方にももう一度否認を見直してもらうと断酒継続や生きづらさを減らせるかもしれません。まずは依存症にとっての否認について色々な角度から見てもらえるように書いてみました。

「私はアルコール依存症なんかじゃない!!」という否認です。

第一の否認は依存症の打消し
否認というのは「アルコール依存症であることを認めない」。さらに第一の否認・第二の否認と分けることもあります。第一の否認はアルコール依存症であることを打ち消したい否認です。私の体験をもとに第一の否認についてまとめました。

「酒さえ飲まなければ問題ないだろう」という否認です。

第二の否認は酒をやめれば問題ないという責任転嫁
この記事は断酒のポイント「アルコール依存症の第二の否認、酒さえ飲まなければ問題ないだろう」です。第二の否認は「原因が自分から発生していることを受け入れる」ことで乗り越えられます。長く継続させるにはキーポイントになります。

こちらは厚生労働省の記事で「否認の克服が依存症の回復のプロセス」と書いています。

否認
自分が依存症であると認めないことであり、依存症の人は誰もが持っている心理。

「酒に対して無力である」という苦しさを共有できる

自助グループでは「無力」は嗜癖をやめるための最初の前提条件です

酒に対して無力であるというのも活字だけで理解するのは難しいですね

なぜ無力であることが断酒に必要なのかをまとめました。

断酒は無力であることを認めることから
依存症者が苦しみから逃れる第一歩「無力であることを認める」ことを、私の体験を中心に書きました。依存症が回復へと進むには、自分が悪い習慣に対して無力であること。思い通りに生きていけなくなったことを認めることが第一歩です。

底つきを早く体験できる

自助グループでは「無力」であることを認め、断酒のスタートを始める体験を「底つき」と言います

「節酒で構わない」「上手に飲めるはずだ」という意識から「断酒しかない」ということを受け入れ、断酒を実践するきっかけが「底つき体験」です。

自助グループで他人の姿・体験談から早く「底つき体験」が得られます

自助グループで底つき体験を早くできる方法について書きました。

「底つき体験」から断酒が始まる
断酒継続に必要なのはまずは「底つき体験」です。「底つき」は知識として知っているだけでは効果を発揮しません。本当は多くの様々な人の「底つき体験」を知ることが早道ですが、簡単ではありません。「底つき体験」については、ブログの1記事だけでは説明しきれませんが、ガイドラインになるようなものを書きました。

2|同じ境遇の仲間を知って内面の成長を確認できる

私は否認が破れ自分の過ちを認め始めると今度は自分を否定し始める依存症者を自助グループでよく見かけます

事実はどうか、それらは正しいのかというと本当は違います

自分のマイナス点を拡大して見える眼鏡を、わざわざかけていることが大半だと思います。

私も自助グループで他人の姿から自分の姿を知ることは成長・回復につながりました。

自分にとっての一大事を語っても、他人にとっては「ふーん」というよくある出来事でしかありませんでした

そう言ったことの積み重ねの中から孤独感から解放されていくのを実感できました。

私が自助グループに参加して良かったなと思うのは、自分とタイプの違う、考え方の違う人の話をだんだん聞けるようになったことです

自分から積極的に自助グループに参加するようになってからは「あんな風に語れたらいいな」「回復している人ってあんな人なのかな?」と憧れに近い気持ちを持ちました

希望を持てると成長が望めます

自助グループで自己肯定感が高まった体験です。

毒親育ち・依存症が飴と鞭の人間関係から脱出するには
毒親育ち・依存症が人間関係をよくする方法の一つ「積極的に人の話を聞く・認める習慣で関係は劇的に良くなる」ことについてまとめました。人間関係で疲れ果てる人は与えすぎてしまうことがよくあります。与えすぎてしまう行動の裏には、孤独への恐怖があります

私の体験から考える自助グループのデメリット

1|最初のころの自助グループの印象は最悪で、私は「断酒の方法」知りたかった

私が最初のうち自助グループに求めていたのは「断酒の方法」でした

誰もができるだけ早くアルコール問題を解決したいと思っています。

私も同じです。

しかし、自助グループはノウハウを伝授する場所ではありません

この記事では「最小限の努力で結果を出したい」「酒をやめる方法を探していた」過去の体験を書きました。

体験談 「酒にギブアップ」してから断酒できるまでの変化
依存症者が酒の悪行をやめたいと心の底から決意することを「底つき」と言います。「底つき」が訪れたあとは、断酒・回復へと向かい始めます。やっかいなのは「底つき」がいつやってくるかわからないことです。私自身が断酒が継続できるまでの体験をまとめました。

2|人間関係でトラブルは避けられない

自助グループでの人間関係は調和している例会・ミーティングも数多くあります。

しかしトラブルが多いのは現実です。

もし今、理不尽な人間関係で悩んでいるなら行かないほうがいいと思います

原則は酒をやめたいと思う人で「自助グループに行くことが自分にとって成長になるから行きたい」という本人の意思が尊重されるべきだと思います。

仕事なら生活のためには我慢することもあるでしょう。しかし、自助グループは自主的に参加することが基本です

仕事の人間関係で疲れ、自助グループの人間関係で疲れたらスリップしてしまいます

私は無理強いには反対です。違う例会・ミーティングを探すか、Twitterなどを使うのも手だと思います

3|時間がかかる

例会やミーティングには時間が必要になります。

最初は酒を止めなければいけないので、自助グループに参加していても1年経ち2年経てば徐々に減ってきます

アルコール依存症は断酒が原則ですが、断酒後の生き方は様々です。

せっかく酒をやめたのだから失ったものを取り返したいのは当然の感情でしょう

アルコール依存症にはもともと真面目な人が多いので仕事や家事と自助グループの両立で悩む人は多くいます

私も再就職をきっかけに参加する回数はうんと減りました

妻の介護が始まってからはさらに減りました。

介護ヘルパーさんにだんだん任せられるようになってきたので、その時間でブログを書けるようになりました。

最初は自助グループへ行こうと思っていましたが、寝ている横でブログを書いている方が妻が喜ぶのでしばらくはこのまま続けるつもりです。

人によって様々な事情がありますので断酒が軌道に乗ってからの判断は自己責任だと思っています

断酒・回復の方法は一人一人違いますから

私の体験から考える結論|お勧めはするが無理強いはしない

断酒は今日一日の積み重ねだと思います。支え合う仲間がいるというのは大きいことです。

私の体験上ですが自助グループを実際に知っているのと知らないのとでは全く違うと思います

デメリットもあるが、それを上回るメリットが自助グループにはあります

特に断酒1年までの不安定な時期には自助グループの効果はとても大きいと思います

経験したことのない方は是非一度参加することをお勧めします。

また断酒継続ができていて「自助グループはもういらないよ」と思う方も他の方法(ブログ・Twitterなど)仲間とのつながり忘れない工夫は取り入れることをお勧めします。

結論はお勧めはするが無理強いはしないです

参考記事

自助グループで断酒している人のまねをしたことが継続につながったという体験です。

少しでもお酒をやめたい人へ  
お酒をやめるのに大切なのは「断酒できている人から学び・吸収する」ことです。断酒継続にとって最も大切な「ストレスマネジメント」「病院との付き合い方」「底つき体験」について書きました。断酒をしたいと思い始めた方から1年の継続、3年の継続が難しいくらいの人には役に立つと思います。

「仲間」の存在が必要だと痛感した体験です。

再飲酒するとしばらくやめていても目も当てられない状態になる
再飲酒の原因は「やめ続けられたから酒をコントロールできるようになったという錯覚」から起こります。「酒に対して無力であり、上手く生きていけない」というのは依存症に必要な考えです。私の知っている先輩たちの言葉(断酒が長い人から初心者まで)を自分の言葉でまとめました。
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