断酒継続は無力であることを認めることから

この記事は断酒継続は無力であることを認めることからです

依存症者が苦しみから逃れる第一歩「無力であることを認める」ことを、私の体験を中心に書きました。

  • 依存症が回復へと進むには、自分が悪い習慣に対して無力であること
  • 思い通りに生きていけなくなったことを認めることが第一歩です

「酒に対して無力であることを認める」というのは「酒の誘惑に抵抗しても無駄」「飲みたい気持ちをコントロールしようとすることは依存症にとっては無駄な行為」を受け入れるという意味です

私は断酒して9年半。アルコール依存症と言われてから18年経ちました。

私の体験とともに、入院中に病院で教えてもらったことを振り返りながら継続に悩んでいる方のヒントになればと思い書きました。

悪い習慣から逃れる手段は色々でしょう

しかし、もし継続が困難だと思われるなら、考え方として無力であることを認めることから始めることをお勧めします

依存症の回復は断酒、その前提は酒に無力さを認めること

アルコール依存症から回復するための唯一の方法は、断酒=一滴も飲まないことです。飲酒問題を認めない「否認」を克服することが回復への第一歩です。eヘルスネットより引用

アルコール依存症への対応
アルコール依存症から回復するための唯一の方法は、断酒=一滴も飲まないことです。飲酒問題を認めない「否認」を克服することが回復への第一歩です。自分で飲酒問題に気付くため、家族があまり手助けしすぎない方が良いこともあります。専門医療期間への受診や自助グループへの参加が回復を助けます。

以上は厚生労働省の見解です。

「私たちはアルコールに対して無力であり、思い通りに生きていけなくなっていたことを認めた」
AAの12のステップ1の言葉です。

「私たちは酒に対して無力であり、自分ひとりの力だけではどうにもならなかったことを認めます」
断酒会の断酒の誓いの一番最初の言葉です。

断酒をするため・否認を克服するために必要なのが酒に対する無力さを認めることです

言い換えると不健康にのめりこんでしまった習慣に対して無力であることを認め受け入れることです

そしてとらわれて思い通りに生きていけなくなったことを受け入れることです。

しかも完全な敗北です

私はアルコール依存症なので、断酒を受け入れなさいと宣告されました。

一滴の酒も飲めない」と同時に「 何年断酒しても『一杯の酒』で元通り。一生飲めない」ことを認めるように医師から言われました。

ところがこの「無力」という考えを受け入れることはできませんでした

否認についてはこちらをどうぞ。

アルコール依存症は否認の病気
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無駄な抵抗をしていることに気づかないうちは断酒ができなかった

肝臓の数値が良くなることと回復は違っていた

私はアルコール専門病院に3回入院しています。

1回目・2回目の入院生活では「何か断酒できる方法はないかな」と思っていました

退院後も積極的ではありませんが、「酒の席」に何度かは参加しました。

飲まないで終わることの方が多かったのですが、何度かは失敗したのです。

そして失敗するとまたあの苦しみに戻ってしまったのです。

この頃は少しやめては、また飲んでしまうことの繰り返しでした

3か月くらいの断酒が多く6か月を超えることは滅多にありませんでした。

そして私を油断させたのは、肝臓の数値です

飲まない期間のほうが長いので、γ20くらいという低い数値で落ち着くことが結構ありました。

この結果「自分は依存症ではないのでは?」と勘違いしてしまいました

無力さの価値に気づき始めた1|断酒1年を目前の失敗

そして最後の入院となる10年少し前には、初めて断酒1年目前まで来ていました。

ところが私はノンアルコールビールで躓いてしまいました

その後大嫌いだった自助グループに本格的に参加するようになりました。

その体験はこちらです

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無力さの価値に気づき始めた2|涸れ井戸現象!!

私と同じ失敗は断酒が10年であったり15年・20年の人にも見られました。

失敗したときの衝撃は、断酒年数が長ければ長いほど大きいです

本人も家族も落胆の度合いが強くなります

これを「涸れ井戸現象」と呼ぶこともあります

水が上がらない井戸に呼び水を注ぎ入れると、再び井戸の底から水が湧き出てくることの例えです。

今の私は「飲酒の機会」を徹底的に避けています。

「○○年も止めたんだから少しぐらい大丈夫だよ。今日くらい飲もうよ」と言われるからです

アルコールが入ると、何をどう説明しても受け入れない人はいます。それはかつての自分の姿なのですが…

しばらくやめた人が再飲酒するときのことはこちらにまとめました。

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私は似たような説明を病院で受けました

入院した病院は3回とも違う病院です。しかし医師の説明はその部分についてはだいたい同じでした。

退院後も、医師の説明は本当に正しいのだろうかと思い、脳科学の本やネットで調べたりもしました

仮説の部分もありますが、基本的には今の医学の定説です

しかし、知識としていくら脳の説明をされても、それだけでは納得できていませんでした

無力であることを認めたのは生身の人間の変化

入院した病院はすべて違いますが、同じ都道府県でしたので顔見知りはいました

自助グループに参加してからは、余計に顔なじみに出会ったり、同じ時期に入院していた人たちのその後を知ることにもなりました。

結論としては素直に「無力」を受け入れて、自助グループに参加している人が断酒に成功していました

無力である無駄な抵抗と知ってから断酒・回復できると実感した

成功している人の姿から断酒・回復を知る

自助グループに参加しながら断酒できている人と、できていない人の体験談の中身から、学べるものを学ぼうと思いました

日常の色々な場面で遭遇する出来事に「アルコールの力を借りないでどうやって対応しているか」に興味を持ちました。

そして自分にできることはやろうと回復を目指している人を目標にしてきました

嫌なことを忘れるためにどうすればいいのか?

どうやって劣等感を克服しているのか?

ネガティブな感情から立ち直るためには?

真似をすることが断酒の第一歩という体験をまとめたのがこちらです

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無力さを受け入れてありのままの自分を受け入れる

当時を振り返って今との大きな変化は「幸福・不幸の感じ方は人によって違う」という感覚が腑に落ちてきたことかなと考えています

やがて自己否定やこだわり、とらわれから解放され、ありのままの自分を受け入れる方向へ進んでいきました。

自分はありのままの自分でよい。背伸びをして誰かになろうとしなくてもよい

  • 自分から見れば羨ましいと思える人でも、知らないところで悩み苦しんでいる
  • 悩ませている問題の性質は違うのだろうが、自分は自分の問題と取り組み、解決していく成長の喜び、幸福感が大切なのだ
  • 不完全でもよい。不完全な中から少しでもより良い今日一日を選び取っていきたい

自然にこういった考え方を受け入れられてきたように思います。

もちろん「成功・向上・発展」を求める気持ちは今も強くあります。

しかし「私にとっての」というワンクッションが入り、自分の欲しい未来は何か? という視点が大きく入るようになりました

それは多くの方との出会いとサポートの中で実現したことです。ありがたいと思います。

どんな方法をとってもアルコール依存症の断酒・回復はまず無力であることを認めるから始まる

今は若い人を中心にコミュニケーションのあり方は変化しています

私は自助グループがきっかけで、今断酒が継続中です。

しかし、方法はそればかりではないと思います

各自が納得できるやり方でスタートする方がいいと思います。

私は自助グループが嫌いだったので、行きたくない人の気持ちはわかります。

ただどちらにしても、いったん依存症になってしまうと、もはや酒と上手に付き合う、酒を上手くコントロールできないということは認めたほうが良いと思います

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