
この記事は「断酒すると脳は回復する」です
お酒を飲むと脳は萎縮します。
アルコールに依存した人だけではありません。怖いですね!!
では萎縮した脳はもうどうにもならないのでしょうか?

結論は「断酒すれば脳は回復する」

お酒をやめて脳を使えば、脳は元気に働いてくれます
なぜアルコールによって脳萎縮しても回復可能かと言えば
- 脳はネットワークの質と量で決まる。
- 壊れたネットワーク。
- 脳の可塑性とは。
以上について知っていただくと納得できます。
適量は体に良いと言われていますが、脳にとっては少量であっても海馬の萎縮による記憶力の低下や言語の流暢さが奪われるという報告もあります。

記事の後半では飲酒をやめて、頭が冴えるように私が挑戦した方法もまとめました
脳はネットワークの質と量で決まる
以下の記事でお酒を飲むと脳が委縮する内容をまとめました


では今まで大量の酒を飲んできた依存症は脳が委縮する未来しかないのか?

脳がどれだけ役に立つかは、細胞の数・重さよりも、神経繊維で作られたネットワークの質と量で決まると考えられています
「脳の働き」は神経細胞をつなぐ神経線維が、増えたり太くなったりすることで成長します
神経線維は、年をとっても増やしたり太くしたりすることは可能だと言われています
- 脳はニューロンと呼ばれる神経細胞からなります。
- ニューロンはたくさんの手足が出ていて、それぞれが色々な場所の神経細胞とつながっています。これが神経線維です。
- 神経細胞と神経線維がつながる場所をシナプスと言います。シナプスは接合部です。

脳は使えば使うほど、神経線維の数は増えます。そして一本一本が太くなります。シナプスも増えます
まとめると
- 脳は使えば使うほど神経線維の数は増えます。そして一本一本が太くなります。
- 脳は使えば使うほどシナプスの数が増えていきます。
- 頭が良いというのは高密度のネットワークを張り巡らせることができるかどうかによります。
- 脳を絶えず刺激(体験・勉強)すれば、つまり努力をすれば年をとっても脳は成長します。
物忘れは?
脳神経細胞が萎縮してネットワークが壊れると「物忘れ」「思い出せない」などが表れてきます。

「新しいことが覚えられない」「今どこにいるかわからない」「自分が誰かわからない」
年をとって徐々に機能が低下するのは自然なことです。
人によって低下していく傾きが違います
脳のネットワーク機能の低下を、できるだけ緩やかにしていく努力をすることは認知症による症状を軽くしたり改善したりすることに役立ちます。
- 大脳皮質の神経細胞の数は100億から180億くらいのばらつきがあり、一般には平均値をとって140億個とされています。
- 脳あるいは中枢神経(脳と脊髄)全体の数は1000億と2000億の間と推定されています。
脳の神経細胞は、加齢とともに減っていきます
- しかし、先ほども書きましたがネットワークが十分機能していれば、記憶力も思考力も維持できると考えられます
- 機能が維持されれば記憶や経験が多い高齢者は、若者に対しても圧倒的に有利な立場に立つことができます。

反射神経では若者に勝てなくても、経験の蓄積がものをいうジャンルでは、年齢を重ねている方が有利なのです
壊れたネットワークは?

ただ脳の壊れてしまったネットワークは、何もしないままでは、勝手に張り直されることはありません
皮膚の細胞などとは違います。皮膚は切れても再生しようとします。
脳が壊れてしまうとそのままでは再生しないところが違いです。
しかし、意識して使うことで、張りなおすことは可能です。
神経細胞が消えていったとしても、残った神経細胞が新たな神経伝達の経路を作り出すため、脳の機能は失われにくいといわれています
- 脳卒中や脳外傷で手足の麻痺などの症状がリハビリテーションで快復することがあります。
- リハビリで回復するのは障害を受けずに残ったネットワークの機能が強化されるので症状が軽くなると考えられています。
- 神経線維は情報が通る道路です。子供のころは細胞と細胞をつなぐ道が少なくて細いのです。

神経細胞の道を学習と情報という車を絶えず繰り返し走らせることによって細い道から高速道路へ。その高速道路の数が増えて高速ネットワークができていきます
二十歳くらいまではこの建設が容易なのですが、整備されず車も通らなければさび付いてしまうということです。
脳の可塑性 左脳・右脳
左脳が損傷を受けても右脳が働き出す
また人間の言葉に関する機能は、左脳が中心です。
しかし、左脳が損傷を受けた人がリハビリによって右脳が働いて言葉の機能を回復させた例があるようです
さらにリハビリを繰り返した結果、左脳の壊れた部分の周辺部分まで働きだしたそうです。

適切なリハビリテーションによって、脳の壊れずに残った部分が、壊れた部分を補ってくれるようになります
人間は新しい環境や体験では、最初、戸惑います。
しかし、やがて慣れてくると対応できるようになります。
- 「対応・適応」が起きたときに、脳内のネットワークが切り替わることが観察によって確かめられているようです
- 状況の変化に対応するために、使えるネットワークを探し出し、見つけると最適なものを判断して、切り替えて使うことができます。

脳が環境への対応・適応するために最適の処理システムを作り上げることを脳の可塑性と言われます
最近盛んに研究されています。
脳萎縮から回復するために私が試みたこと
脳を働かせるのにいい方法はたくさんあります。

例えば身近なところでは読書(音読)・語学・楽しい会話・計算・有酸素運動など
新しいことを関連付けて記憶・思考していくには各種の資格試験もお勧めです。
- 外国語学習は特に脳をフル回転させます。
- 会話そのものが脳を広範囲に使う上に、外国語学習は進めば進むほどに日本語では使わない新しい部分が働き始めます。
- 独りで勉強すると挫折しがちですが、最近はオンライン英会話もあります。
ポイントは以下の通りです。
- 自分が興味がある
- 無理せず楽しく継続できる
- 新しい人との出会いがある
私もいろいろやってみました。
実際にやってみたことをいくつか記事にまとめました。

全てではありません。まだ他にもありますので順次まとめていきたいと思っています


結論
アルコールの生涯摂取量によって萎縮の速度も加速していくのは間違いありません。

しかし「どうせ、自分は歳だから」と諦めるのはもったいないと思います
- 脳を鍛えたほうがいい理由の一つは機能が低下するといろいろな面で周囲に迷惑をかけるからです。
- またお酒を飲み続けて脳機能が低下すると自分の人生を破壊してしまいます。
アルコールが本当に体に良いのかどうかは、医師の中でも意見が分かれます。

一致しているのは「脳にとってアルコールは毒」。「人間らしさ」を喪失する原因となります

お酒をやめて脳を使いたいですね
参考記事
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