
この記事は「 アルコール依存症の初期症状は?」です

結論は「身体依存が形成されるとアルコール依存症」です
アルコール依存症の初期症状ってどのあたりでしょうか?
私は依存症についての知識がないころは離脱(禁断)症状が出ると危ないのかな? とぼんやり考えていました。
依存症の初期は本人だけではなく家族も気になるポイントかもしれません。
薬物使用と違い、アルコールは合法なので実際は乱用していても治療されるまではずいぶん時間がかかります。
- アルコールに依存しやすい人の特徴。
- 習慣飲酒での危険なシグナル。
- そして精神依存から身体依存へ。

飲酒を始めてからアルコール依存症と診断されるまでの過程を私自身と私の断酒仲間たちの経験からまとめました
アルコール依存症の初期症状は?
進行プロセス
アルコール依存症になっていくプロセスは一般的に以下のように言われています。
- 習慣飲酒が始まる
- 精神的に依存する
- 身体的に依存する
- トラブルが多発する
- 人生が破たんする
アルコール依存症になりやすい人
飲酒初期のエピソードからわかる依存症になりやすい人
より早く依存症になりそうなタイプの人は、いるように思います。

私がそう思う理由は、アルコール依存症者の体験談から飲み始めのころのエピソードに類似のパターンがあるからです
- 皆でビール一缶だけで楽しんでいる時に物足りなくて、自分一人だけ余分に飲んでいた。
- 5人に6缶のビールを与えられた時に「残った1缶を下さい」と平気で催促して、苦笑される。

最初から周りの人の反応より、お酒ばかりに目が行ってたなぁ
飲酒初期のころからお酒の意地汚かった私
昔勤めていた会社での失敗です。
私は部長の自宅の片づけを、同僚たち数人と休日の午後に手伝いました。
今ならブラック企業でしょうか?
休日に上司のプライベートな用事を、当たり前のように手伝っていましたから。
それはともかく。『お疲れさん。まあ一杯飲んで帰ってくれ』

他の同僚が一杯だけ飲んで帰っているのに、部長に『もう一杯お願いします』と言って、あきれられました
- 今も部長のゆがんだ顔が忘れられません
- 自分の行動が上司にどう見られるかというより、飲みたかったのです
酒癖の悪さは遺伝子で決まっている

酒乱になりやすい遺伝子はあるようです
と言っても血中アルコール濃度が上がりやすいタイプのことです。
アルコール依存症の初期
習慣飲酒から精神依存へ
いくら酒癖が悪くても、毎日のように飲酒しなければアルコール依存症という病気にはなりません。

晩酌を習慣にしてから、アルコールに依存し始める危険な領域へ進んでいきます
量をコントロールできないのは初期
家での晩酌は決まった量でも外で飲んだり、友人と飲むと量が増えます。

長い時間をかけて飲むのはお勧めの飲み方です

しかし、ゆっくりでも長い時間飲めば、結局多くの量を飲んでしまいます
- 家に帰ってから飲み足りなくてさらに飲む人。
- 引き上げるべきタイミングなのに、飲み足りないからと言ってだらだらと飲む人。
例えば「友人と夕方から飲み始め、会話に夢中になり深夜になってしまった」
そういう場合、普通の飲み方をする人は途中で飲むのを止めます
アルコールをソフトドリンクなどに代えて会話や雰囲気を楽しみます。
ところが「気がつくととんでもない量を飲んでいた」。
その結果
- 「解散してから、どうやって帰ったか覚えていなかった」
- 「激しい二日酔いに襲われた」
ということになりがちです。
飲酒量のコントロールができないのは依存症の初期です。
飲んではいけない状況で飲む人は精神依存が進んでいる

いつも一緒に飲む友人であってもアルコールが無い方が良い場合があります
大事な相談事や、一方が悩みを抱えていて問題解決のアドバイスが必要な場合などです。
- アルコール無しがふさわしい状況でもいつもの習慣で飲みながら話を進めてしまう
- どんな状況でもお酒がないと話が進まない
- また風邪をひいた時などに、お酒を飲んだ方が眠れるからと言って飲む人がいます。これも危険です
薬を飲んでいればなおのことです。
当たり前ですが、運転中や妊娠中は絶対に飲んではいけません

「飲まないほうが良い」状況でも、酒に手が出てしまうタイプの人は精神依存が本格的に近づいていると言えます
初期症状ではない危険な領域
- イライラしているとき、落ち込んでいるとき、お酒を飲んで発散しようとする。
- 酒の力で嫌な気分を解消しようとする。

お酒を飲んで嫌なことを忘れたいというのは、精神依存がかなり進んでいます
医学的には依存症の初期ではないかもしれませんが、私の経験上危険領域だと思います。
やがて休日の昼食に飲み始めると、アルコールが一日中身体から抜けなくなります
そして身体的依存になり離脱症状が現れます
日常的にトラブルを起こすようになり本格的に治療が必要なアルコール依存症の患者になります
アルコール依存症かどうかの境界線についてはこちら


大半の患者は情報不足から専門治療・支援を受けていない
飲酒初期のころから危ない兆候のある人はいます。
そういう人にこそ依存症の怖さを知っていただければと思っています。

私は「アルコール依存症なんて自分には関係ない」と思っていました。(内心恐れていましたが)
- 私は「お酒を飲む前からアルコールの怖さをもっと知っていれば」と後悔したことがあります。
- 今は自業自得だったなと思っています
アルコール依存症はポピュラーな病気?
統計によって若干数字は異なりますが、アルコール依存症者は80~100万人と推計されています。

ところが専門治療を受けているのは、たったの約4万人です

実際は、アルコールの専門治療を受ける前に、内臓疾患などで飲めなくなってしまう、または死亡してしまう人が相当います
