
この記事は「酒を飲むようになったきっかけは緊張しすぎるから」です
お酒にハマる原因は色々です。
今回の記事では「緊張しすぎる」をテーマに書きました。
大酒飲み・アルコール依存症というと緊張しすぎる性格からは遠いように思われがちです。

私は男性・ 女性に関らず依存症者にはシャイで恥ずかしがりや・人見知りの人のほうがずっと多いという印象を持っています
お酒そのものが好きだったというよりも、お酒で緊張・不安・落ち込み・寂しさを紛らわしているうちにアルコールの依存性に取りつかれてしまった人がとても多いという印象があります。
ついでに言えば優しい人も多いです。暴言や暴力行為は飲酒しているからです。

そして「あがり症で緊張しすぎて上手くしゃべれない」「いつもストレスで疲れている」だから酒にハマったという話もよく聞きます
アルコール依存症とうつ病との相関関係は高いので、緊張しすぎる性質を少しでも緩和するのも大切だと思います。
対策として月並みですが、イメージトレーニング・瞑想・深呼吸について触れました。
他にもいろいろあるはずですが、王道はやはり慣れだと思います。そして不安の克服です
もちろんアルコール依存症は病気なので、治療は断酒が基本です。
アルコールを飲むきっかけは色々
アルコールを飲むきっかけは色々です。
- 家族が飲んでいた
- 職場で飲む必要があった
- 友人に誘われた
- 夫が飲んでいた

サークル・ゼミの飲み会も多いよね
そこからさらに進みます。
- 外で誘われたときだけ飲んでいたのが、いつの間にか家で飲み始めるようになった。
- ビールが焼酎のお湯割りになり、やがてストレートに。

習慣になっちゃうのね
アルコール依存症にはいろいろな性格の人がいます。
心理テストなどをしてもはっきりとした特徴は出ないようです。
ただ飲酒が深みにはまっていく入り口には、いくつかの典型的なパターンがあるように思います
お酒には依存性がある
一般的に言って冠婚葬祭や合コンで酒の力を借りて乗り切るというのは問題がないと言えるかもしれません。
しかし酒の力を借りてうまく乗り切れたという成功体験は、緊張しやすい人にとってまた酒の力に頼りたくなるという精神的な依存性を生みます。
そしてアルコールには体に対して強い依存性があります。
何よりも恐ろしいのは依存は知らないうちに進んでいく、依存性からは後戻りしずらいという現実です。

やめなきゃいけないと思った頃にはもうやめられなくなっているのがお酒という依存性物質です
酒を飲むきっかけは人前で話すのが嫌だったから?
自助グループで「なぜ酒を飲むようになったか?」という体験談は時々聞かれます。

色々ありますが「人前で話すのが苦手だったから」という体験談は、かなり多くの人が語ります
- 子供のころから教科書の朗読など、人前で喋るのが苦手だった。
- 営業なんてとんでもないと思って、技術職に就いたのに、プレゼンをしなければならなかった。
- ちょっとひっかけたら何とかなったので、病みつきになってしまった。
飲んだら人前でも喋れた

人前で喋ることに緊張してしまい、飲んだら何とかなったという経験です
- 人前で喋るとき、いつも緊張して大量の汗をかくので恥ずかしかった。
- ハンカチで額や手のひらをぬぐっても、わきや胸元にすぐシミができてしまう。
- 黒い服を着てもすぐばれてしまう。
- 缶チューハイを飲んだら不思議なことに、汗は少なくなった。

「初めての酒での失敗」というテーマのときも、人前で喋ることに緊張しすぎた体験談はよくあります
- 結婚式のスピーチで、他の人が皆上手い。緊張して飲みすぎてしまい、記憶が無くなった。
- あとで聞くと意味不明な話をして周囲にたしなめられ、その後ソファーで横になったらしい。
- 恥ずかしさより、終わったという緊張から解き放たれた安堵感のほうが大きかった。

ブラックアウトの後、他の人から話を聞くと落ち込むわ

スピーチが終わったっていう安ど感のほうが大きかったんだな
緊張して上手くしゃべれない

アルコール依存症には「緊張して人前で上手くしゃべれない人」がとても多いようです
- 「人前での自己紹介は大嫌い」
- 「初めての店には入れない」
- 「落ち着けと自分に言うと、よけいに鼓動が早くなる」
- 「字を書くとき見られていると、震える」
- 「レジで自分が列を作ってしまうと、パニックになる」
- 「深呼吸すると過呼吸みたいになる」
- 「二人きりは苦手」
- 「自分の気持ちを、うまく表現できない」
こういった話はよく聞きます。
緊張しすぎるタイプの人がお酒にはまると依存症になりやすい
私は喋ることは普通だったと思いますが極度の赤面症でした。

中学生のころ、女の子と話をするときは、耳まで真っ赤になっていた記憶があります
アルコール依存症は羞恥心がないというイメージを持たれがちです。

私は断酒してから後も、アルコール依存症の人ははにかみ屋・恥ずかしがり屋が多いという印象を持っています

羞恥心がなくなるのは、酔っぱらっているからです
- 自分を表現する時過度に緊張するからアルコールの力を借りた
- それが依存症へのきっかけ、入り口になったという話をよく聞きます。

緊張しすぎるタイプの人がお酒にはまると依存症になりやすいのかもしれません
甘えるのが下手

緊張し過ぎたときに一人で抱え込んで収拾がつかなくなることも多いようです
周囲に事情を説明すれば回避できそうな場面でも他人に上手くお願いができない。

そして酒に頼ってしまうのです
アルコール依存症やアダルトチルドレンは子供の時から甘え下手で弟や妹の面倒見がよく、しっかり者だったりします。
親から信頼されたりしますが本当は甘えたくても甘え方がわからなかったりします。
何でも一人で頑張ろうとし過ぎて失敗することはよくあります。
- 今さら甘えるといっても気恥ずかしくてできません。
- 人に頼ると逃げられそうな気もします。
- 甘える=わがままと思い込んでいるのかもしれません。

上手に甘えられなくて、かえって相手に依存してしまいます
自分の弱点を人前に出すのが嫌

甘え上手は親に好かれます
以前女性の依存症者で「親に甘えられなかった。夫にも甘えられなかった」と語っていたのを聞いて、感じ入ったことがあります。
見栄や意地をはったり、負けず嫌いな面を見せる時は「自分の弱さやみっともなさ」を見せたくない、知られなくない時が多いように思います。

自分の弱点を人前に出すことができないタイプが多いのです
上手に人に頼れない、自然に助けたり助けられたりということができない裏には自己防衛があるのかもしれません。
大酒飲みというイメージに反して傷つくことを恐れる、繊細で脆い内面がある。

他人にうまくお願いできないので、人間関係がギクシャクしたり、重くなったりして酒に手が出てしまうのかもしれません
この部分は簡単には変わらないようです。
甘えたい気持ちを我慢しているかもしれません
依存症は弱さを出せる場所が必要

うまく甘えられない依存症者は自助グループで弱さをさらけ出して何とか自分を保とうとします
- 特に不安になった時、落ち込んだ時。
- 寂しい時、疲れている時。
- 怒りが収まらない時。

安心して弱い自分を出せる場所は必要です
借りを作れない
私は借りを作るのが嫌いでした。
お金や物で迷惑をかけたくない、待ち合わせ時間に遅れたくないという気持ちが強かったのです。

そして「借りを作らない」ことは美徳だと思っていました
しかし適度にお願いすることは、人間関係の潤滑油になるということを少しずつ学んでいます。
- 頼りすぎることには問題がありますが、わからないことを聞けば、親切に教えてくれる人は多くいます。
- 相手の得意分野なら、張り切って教えてくれることもよくあります。
- 無理にお返しをしなくても「ありがとう」と素直に言えば、喜んでもらえます。

自己確立が進むと相手にお願いできるようになります

ぎくしゃくしているうちは自己確立ができていないのかもしれないですね
対策は?
アルコールの効果は蜃気楼
まずお酒を使えば初めは落着くかもしれませんが長くは続かないと知る事です。
アルコールによる安心感は幻のようなものですぐ消えてなくなります。
アルコールには強い依存性があり、連続して使用すればだれでも依存症になる可能性があります。
アルコールの力を借りずに緊張と上手く付き合うのが大切だと思います。
緊張することは自然なことです。集中力とも関係しています。

しかし過度の緊張はつらいものです
イメージトレーニングや瞑想は効果があるが…
対策としてはイメージトレーニングや瞑想は効果があると思います。
- ただ私の経験ですが簡単ではありませんでした。
- 感じたのは独学は難しいので、お金と時間が必要だということ
- 本を読んだだけでは、うまくできているかどうかのチェックができないので、プロの手助けが必要だと思いました。

瞑想はいいんだろう?

敏感な人は幻覚・幻聴が表れるわ。独学は少し危険かもね

怪しい詐欺まがいのところもありますので気をつけてください
呼吸法は比較的安全

手軽にできるのは深呼吸です。特に腹式呼吸は簡単で効果が見込めますね
腹式呼吸なら読書でもネットからの情報でもなんとかなりました。

私は白隠禅師の呼吸法が好みです

呼吸法でどんな病気でも治りますと言って高額のレッスン料を要求するところは危険です
慣れるのが一番
緊張しすぎるというのは生まれ持った性格かもしれません。

しかし場数を踏んで慣れれば喋れるようになります
自助グループで喋るというのは、多少は慣れへの効果も期待できるかもしれません。
同じ悩みを持った人の前で語るという行為も回復の第一歩になっているのかもと思っています。

一般的にも喋ることを職業にしている人は上手です
「私は教えるのが苦手」と言っても、仕事にしていれば慣れていきます。
根本治療は不安の克服

根本治療としては不安の克服だと思います
生きている限り不安は必ずありますよね。
しかし過度に不安にとらわれなくなることは誰でも可能だと思います。

自分の内面に関心を持ち続けていけば、時間はかかりますが「不安の正体」が見えてきます
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