アルコール依存症の原因は?

この記事は「アルコール依存症の原因は?」です

結論は「当事者として大切なのは、変えられないものと変えられるものを見分けること」です

  • 「夫がお酒ばかり飲む原因は何ですか?」
  • 「アルコール依存症は遺伝だよ」
  • 「だらしない性格だから」
  • 「うつ病だったから飲酒した」
  • 「脳が原因で依存症なんだ」

よく耳にします。

そもそも「自分がアルコールに依存するようになった原因って何?」と思ったことはありませんか?

何事も原因が分かれば解決は容易になります

このサイト記事では「遺伝」「環境」「脳の変化」など代表的な原因についての情報を書きました。

私は原因と考えられていることを知っておくのは大切だと思っています

依存症の治療は断酒ですが、病気・症状・障害・健康上の問題などを知っていると受け入れやすくなります。

ただ過去や遺伝子を変えることはできません

変わってしまった脳を元通りにする技術力は、今の医学には期待できないようです。

私は体験談などを通して回復していく仲間を数えきれないほど知っているので、依存症の人・家族が幸福に生きていける方法は無限にあると思っています。

今回も書きながら思いました。

医学の進歩・発達は素晴らしい

しかし、私たちの回復する姿は今も多くの医療関係者には驚きの目で見られているということです。

これからも医療に携わる方々の援助を受けながらも、依存症で苦しんでいる人が一人でも元気になっていく

そういった連携の中で、依存症予備軍の人たちにも私たちの姿きっかけ・気づきになればいいなと思っています。

私自身はどんな状況でも、解決していく可能性はある

そのために変えられないもの変えられるもの見分けられるようになりたいと思っています。

遺伝

物質依存(アルコールや薬物など)の発症しやすさと遺伝との研究で報告されていることです。

  • アルコール依存者の約3人に1人がアルコールを乱用する親を持っている。
  • アルコール依存の父を持つ子どもの4人に1人は、自分自身がアルコール依存になりやすい。

双子研究ではアルコール依存の一致率は二卵性より一卵性の方が高い結果が出ています。

遺伝要因が占める割合はおよそ2分の1から3分の2と推定されています

アルコール依存症の原因に遺伝が関係することは確か。

けれども決定的な決め手はまだ見つかっていないようです。

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環境

アルコール依存症の親を持つ人は依存症になる確率が4倍高いとされています

周囲の大人からの影響

遺伝以外に

  • 親が子供の成人前に飲酒を認める
  • 親や他の大人が美味しそうにアルコールを飲み楽しそうにする

子どもの頃から周囲の大人が酒を飲む姿を見て育つと

アルコールは美味しいものなのだぁ

飲むと楽しくなるものなのだぁ

大人になったら飲んでみたいと学習します。

子供のころの家庭環境から刷り込まれる学習効果というものも原因のひとつとしてあります。

機能不全家族

機能不全家族とは家庭内で弱い立場にある人に対して日常的に身体的・精神的ダメージを与える家族のことです。

親が親の機能を果たしていない、子供は子供らしい生活を与えられず、子供の機能を果たせていない家族です

親にアルコール問題がある場合は機能不全家族と言っていいでしょう。

機能不全家族で育つと、子どもは人格形成悪影響を与えられます。

子供のころはまだ人格が形成されていません

機能不全家族では、子供は自分自身を肯定することができずに、些細なことでも深く落ち込みます

過度な落ち込みや自己否定を繰り返すと、成人後精神疾患に罹患する可能性が高まります

  • アルコール依存症をはじめとする嗜癖。
  • うつ
  • 各種パーソナリティ障害
  • パニック障害

世代間連鎖

機能不全家族で育った子どもを「アダルト・チルドレン」と呼ぶこともあります。

「アダルト・チルドレン」「機能不全家族」は子どもから子どもへ連鎖します

たとえば親から虐待を受けていた人が、自分の子どもを虐待してしまいます

  • 家族間の関係が希薄であること
  • 夫婦喧嘩の子供に対する影響
  • 子供に対する身体的・性的虐待
  • 子供の放任を含めた家庭環境

これらはアルコール依存症の危険性に影響します。

ですからアルコール依存症の原因は単に遺伝子だけの問題ではありません

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飲酒習慣

アルコールは依存性物質ですが、飲み始めてすぐに依存症になる人はいません。

アルコール依存症になるには、飲酒習慣があり、それなりの月日がかかります

適量は今まで1日20gと言われてきましたが、最近ではわずかな量でも体を害するという報告があります。

以下の記事で詳しく書きました。

お酒の適量
お酒の適量は20gと言われることが多いのですが、最近は適量の数値がどんどん下がっています。脳にとって、癌にとっては少量でも悪影響を及ぼします。アルコールをほんの少し飲むだけで、身体に悪影響を及ぼす実験結果が出ています。

脳の変化

アルコールや薬物を長い間摂取すると、脳内ではドーパミンという快楽物質が分泌されます

この快楽物質が脳内に放出されると快感・よろこびにつながります。

この感覚を脳が報酬(ごほうび)というふうに認識すると、その報酬(ごほうび)を求める回路が脳内にできあがります

快感や喜びなどの報酬効果を得るために、より頻回に・より多量にアルコール(薬物)を使用するようになります

ギャンブル・ゲーム等で味わうスリルや興奮といった行動でも、同じように脳の中で報酬を求める回路が働いています。

近年の研究結果では

  • 脳内の神経細胞の機能変化が、不安や抑うつ症状の原因になる。
  • それらの精神症状を緩和するために、ますます物質を使用するようになる。

詳しくはこちら

依存症になっていく脳とドーパミンのメカニズム
この記事では脳の報酬系や悪循環の仕組み・一度依存症になるとなぜ元通りにならないのか?についてまとめました.こういった知識があると理性の力だけで依存をコントロールできないと納得しやすくなります。無駄な抵抗はやめようと思えるのでその意味ではお勧めの内容です
依存症についてもっと知りたい方へ
依存症についてもっと知りたい方へについて紹介しています。
耐性
依存性薬物が効かなくなり、同じ効果を得るのに量を増やさないといけなくなること。

性格

昔は、依存症になりやすい性格や人格があると言われることがありました。

  • 今は特定の人格傾向が物質依存の原因になるとはいいがたい(エビデンスが少ない)
  • むしろ物質に依存した結果としてある特定の人格傾向になる可能性が大きい

とされています。

アルコール依存症は意志の弱い・だらしのない人がなるんじゃないの

今は依存症になった結果同じような人格傾向になると言われているわ

最後に

アルコール依存症の代表的な原因を色々とあげました。

私は当事者として大切なのは、変えられないものと変えられるものを見分けることだと思います

「遺伝」「家庭環境」「過去の飲酒」「飲酒で変化した体」は簡単に変えられません

こういった原因を数えて「なぜ自分ばかり」と、自分が「できない」「失敗する」ことを人や環境のせいにしても仕方がないと思います。

特に依存症の人は知らないうちに誰かの(何かの)せいにするで傾向があると思います。

アルコールに依存した結果、特定の人格傾向になるのなら、そこから本来の自分に戻ることが大切だと思います

それが回復だと思います。

  • 私たちが生まれつき持っていながら、育んでこなかった個性。
  • 本来の自分を取り戻し、成長させる中に充実した毎日がやってくると思っています。

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