機能不全家族の回復は生きづらさから

この記事は「機能不全家族の回復は生きづらさから」です

人間関係で自己主張しずらい、あるいはいつも同じような状況「うまく行かないな」と感じたことがありますか?

上手くいかないと感じた時心の中自己否定する、恥だと思う、自分何をしたいかわからない、罪悪感・怖れ・絶望感を強く感じましたか?

漠然とした不安を感じたり、自分が望むものが分からない、自分の本当の気持ちが分からないなど。

もしあなたがそう感じるなら、子ども時代の家庭が機能していない環境で育った可能性があります

  • 自分の不可解な感情原因が、子供時代からの抑制癖にある場合があります。
  • 幼少時の家族の掟・暗黙のルールの影響自覚して取り除かない限り自分縛り続けます

私は長く自分の心ありのままの姿を認めてきませんでした。

やがて子供のころ親との葛藤原因であることを知りました。

  • 機能不全の家庭からはアダルトチルドレン、愛着障害、毒親に育てられた子供が育ちます。
  • そして世代間を連鎖してアルコールなどの嗜癖に依存したり、メンタル面で問題が起こりやすい特徴が現れます。

自分自身が機能不全家族で育ったと自覚するのは意外に難しいです。

自分の親がどの程度自分本位の気持ちから子供に接しているかは親自身はほとんど自覚していません

また、それがカルチャーになっているので子供が客観的に自覚できるようになるまでには、子供自身も成長して他の家の様子などを知る必要があるからです。

しかし、機能不全家族に育ったことを認めてもどうすれば生きづらさが減っていくのかは、簡単には分かりません。

私自身も間違った経験をしました。

  • 親への恨み
  • 過去の後悔
  • 理由の分からない無力感・自信喪失
  • 「自分がかわいそう」と自己憐憫に陥る

私は本当は親に愛されたかったという自分の感情を知るにつれて、わずかですが自分の中に変化が表れました

回復の過程で過去の経験が自分の個性を作っていると思うようになりました

「負債」ばかりと考えてきた毒父との関係は、知らない間に「資産」になっているのかもしれないと考えています

今回の記事では私が克服を目指す過程で気づいたことをまとめました。

自分にはアダルトチルドレンの抑圧癖があると知った

依存症と機能不全家族の関係を知った

私は長い間、自分の心の底には何かもやもやしたものがあると感じてはいました

けれど心の中のもやもやが何かは分かりませんでした。

  • やがてアルコール依存症の自助グループや、家族のための例会、ミーティングで自分が機能不全家族で育ったアダルトチルドレン・毒親育ちであることを自覚しました
  • そして心の底の自分の意にそわない不可解な感情の動きが、子供のころから身につけてきた抑圧癖にあるのかもしれないと考えるようになりました

機能不全家族での暗黙のルール・家族の掟が原因

機能不全家族という言葉がよく使われますが、私の育った家族も毒親毒父に当てはまる人でした。

父は酒を飲み、暴言・暴力はたえませんでしたが、私たちの家族には父の悪行を秘密にしなければという暗黙のルールがありました

同時に家族の間でも、父への不満や怒りを母や妹と語り合うということはタブーでした。

私は祖母や叔父、叔母に可愛がってもらいました。

  • ですから何度も親戚たちに「本当のこと」を言いたくなったのですが、言えませんでした。
  • 子供の私には家族の掟を破るのは、恐ろしいことでした

そして今となれば笑ってしまうような妄想ですが、実は祖母と父や母が陰で示し合わせていて、私が秘密をばらさないかどうか試しているのではないかという疑いを持っていました。

私は優しくしてくれた祖母や叔父・叔母のことも信じられなかったのです

感情を表さなくなったのは子供の頃から

父は酒を飲んでいなくても、理不尽な要求を私に突き付けてきました

そして父の一貫性のない無理難題で、私は絶えずうろたえていました

幼いころは、罵られ、殴られたときの、悲しさ、口惜しさの感情を抑えきれずに毎日泣いていました。

  • 小学校4年生頃から、父の前で泣くことはほとんどなくなりました。
  • 毎日のように殴られていましたが、歯をくいしばって耐えていました。
  • ただ笑わなくなくなりました。

感情を表さなくなり、やがて母と会話をすることも少なくなりました

無感情・無表情が習慣になりました

私は学校と習い事の剣道以外は、自分の部屋にこもるようになりました

夕食だけが家族一緒でしたが、私は猛スピードでご飯を無理やり口にねじ込み、さっさと部屋に戻っていました

家族との素直な感情面でのふれあいやスキンシップを求めていた

今となってははっきりと思い出せませんが、父に対しても「○○して欲しい」という子供特有の感情はあったと思います

昔、『寺内貫太郎一家』という人気ドラマがあり、毎回父親役と長男役の人が、取っ組み合いの大げんかをするシーンがありました。

  • 私はドラマのように父と喧嘩ができればいいのに。喧嘩をして、その後わだかまりもなく、仲の良い親子になれたら嬉しいなと、いつも羨ましく思っていました
  • 機能不全家族で育ち、感情を抑えていても、素直な気持ちのふれあいやスキンシップを求める気持ちはありました

もっとストレートに言えば「親から愛されたい」という感情がとても強くあったのですが、私は長らく忘れていました

自分が何をしたいのかわからなかった

私はいつしか自分の感情を抑え込もうとする癖がしみ込んでしまっていたようです

父の暴力も理不尽な言葉も毎日当たり前のようにありました。

深く悲しい出来事でしたが当たり前の出来事だったので私は父の理不尽さが自分を苦しめている原因だと気づきませんでした

当然ですが無理やり抑え込んだ感情は、消えて無くなったわけではありません

自分の感情が分からないのは、機能不全家族で育つ子供に多い特徴です。

毎日当たり前のように繰り返されているから鈍感になっちゃうのね

  • 心の底で出口を失った感情は、やがて腐り、悪臭を放つまでに変化しました。
  • それが私の他の人に対する態度、行動に影響を及ぼしていました。
  • また本来の希望や進みたい方向をわかりにくくして、生き方そのものにまでひそかに働きかけていたようです。

克服には現実を認めることが大切だった

自分の家が機能不全家族だと認めることから克服は始まった

私は自分に時折やってくる制御不能な感情や行動、それがもたらした望まぬ結果に苦しんできました

しかし断酒をするようになり、自助グループで自分を見つめる中でやっと親との関係から作り出してきたものを見直す機会を与えられました。

やはり現実を認めることが大切だと思います。

最初は、父から愛されていなかったということを認めるのが第一歩でした

  • 私は自分の心と父との関係を切り離していましたが関係があることを認めるのがスタートでした。
  • スタートを切れたのは、私と同じ機能不全家族に育ったアダルトチルドレン・毒親育ちの人の話を聞くようになってからです。

機能不全家族で育っても本当は親から愛されたかった

やがて愛されなかったという感情の底には、愛されたかったという気持ちが大きく眠っていたことに気づきました

そして、父から愛されていなかったのは自分の思い込みの部分もあることも現実として認めるようになりました

父から暴力・暴言・理不尽な支配を受けたのは事実です。

ただ父が私に1%の愛情も持っていなかったということは思い込みです

誰のおかげで生活できると思っているんだ!」と父に威圧されるたびに、口惜しさと無力感に打ちひしがれていました。

私は父の言葉が事実だから反抗できなかったのです。

子供のころから社会人になるまで、父が働いたお金で生活していました。

私は自分が親になり、やがて孫ができた今は、愛情のない子供のために働くということはできないことを実感しています

ですから父はやはり私に愛情がなかったわけではありません。

他人と比べて多かったかとか少なかったということは言えるかもしれませんが、それを言い出せばきりがありません

やはりゼロではなかったということは事実なのです。

回復から得たのは過去が「負債」から「資産」へ変わったこと

家庭を持ち、子供を育てるのは大変です。

  • 父と私相性悪かったのかもしれません。
  • 親として未熟だったのかもしれませんし、生き方が下手だったのかもしれません。
  • 未熟な親でしたし、随分不器用に生きています。

との葛藤の中で作り上げてきた心の癖は、個性でもあります

もし父との関係憧れていた「寺内貫太郎一家」のようなものだったら、自分見つめるということはしなかったかもしれません

「負債」ばかりと考えてきた父との関係は、知らない間に「資産」になっているのかもしれないと考えています

参考記事

毒親育ちを克服するために行った私の体験
「親のようになりたくない」と思い「自分は結婚しないほうがいいのではないか?」と悩みを抱えている人はたくさんいます。私の克服体験を書きました。今悩んでいる方だけでなく「毒親育ちであることを受け入れなければいけないのか?」という方にも。
機能不全家族で育てられたM君の物語
家族が機能していない、あるいは機能が不全な家庭に育った子供は、生きづらさを感じます。アダルトチルドレン・毒親育ちの愛情は極端なところがあり、M君の場合はその典型でうつからアルコール依存症になり、自殺願望が心の底に強くありました。最後に問題への克服方法の関連記事のリンクを張りました。 


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