
この記事は「「白黒思考」をやめたい」です

結論は「自分の考え方を「気づく」「認める」「受け入れる」ことで楽に改善されていく」です
「白か黒か」と極端な思考に走る自分を持て余して悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
- アスペルガーの特徴として説明されることもよくあります。
- 「白か黒か」という極端な考え方はアルコールやパチンコなどのギャンブル依存症・アダルトチルドレンをはじめうつ病やパニック障害・発達障害・摂食障害などの心の病に苦しむ人にも多い特徴の一つです。
断酒をして依存を克服できたと思っても、メンタルの障害からポジティブ心理などの方法で脱出できたと思っても「白か黒か」という思考の癖が抜けない限り、元の状態に戻るか他の疾患の症状に見舞われやすくなります。

「白黒思考」は「ねばならない」「べき思考」になりやすく、心はいつもつらいです
しかし「白か黒か思考」は基本的にはみなが持っています。
つまり原因があってこの認知の歪みを手放しにくくなっているのです。
今回の記事では「この世に完全な人はいない」「過程を楽しむ」などで解決するヒントを書きました。
「白黒思考」は心の病全般にとって危険
白黒思考とは?

白黒思考とは極端から極端へとぶれる考え方です
「白か黒か」「善か悪か」「全か無か」「100か0か」「敵か味方か」など。
白黒思考の問題点
そもそもなぜ「白黒思考」を重視するかですが…。
「白黒思考」は多くのメンタル障害と関係が深いからです。

「白黒思考」は誰にでもあり病気ではありません
しかし極端な考え方です。極端な考え方はストレスをためやすく心の負担になります。
物事を「白か黒か」「全てか無か」と考えることは
- 「完全主義」
- 「マイナス思考」
- 「感情的な決めつけ」
- 「すべき思考」
- 「レッテル貼り」
- 「自己否定」
- 「結論の飛躍」
- 「過度のうぬぼれ」
などに結びつきやすくなります。

心に負担がかかるからメンタルの病に関係が深いのね
どうして「白黒思考」は心をつらくするの?
白黒思考は現実離れした考え

「白黒思考」が心に負担をかける理由は「白か黒か」「全か無か」というのは現実的ではないからです
- この世の中には「完全な白」も「完全な黒」も存在しません。
- 白に近いか黒に近いかというグレーなゾーンがほとんどです。
そして色は白と黒だけではありません。

赤・黄・緑など様々です
- 現実が様々なのに「白か黒か」で判断。行動をしようとすると心が極端にぶれます。
- シーソーを極端に上下に揺り動かせているようなものなので、いつも不安定で衝撃が大きくなります。
白黒思考をする人の特徴
白黒思考が当たり前になると自分に対しても人に対しても許容範囲が狭くなってきます。
白黒思考に陥る人の特徴として自分が満足いくラインに到達すれば白、それ以外を黒と考えがちです。
100点以外は0点みたいなものだ、優勝以外はみな同じ、皆に愛されなければ満足できないなど100以外は0という極端な判断をします。
所がこの世で皆が欲しがるものはたいていはピラミッドの頂点にある物か椅子取りゲームで奪い合うものです。
初めは目標設定を低くしていても、順調な成果を上げ始めると白黒思考の人はどんどんハードルを上げてしまい、結局知らない間に高根の花を狙って突撃しては撃ち落される羽目になってしまいます。
つまり段々的が狭くなりピンポイントを狙うように自滅へと変化するのが白黒思考タイプと言えます。
「白黒思考」が心をつらくする理由をまとめると
- 心にとってはとても負担がかかる考え方
- おまけにいつも現実と折り合いがつかない

その結果「憂鬱」「自信がない」「イライラ」状態を招きます
「白黒思考」は人間関係から
子供はみんな「白黒思考」

子供は誰もが白黒思考です
アニメ番組を思い浮かべてみてください。
どの番組も「正義の味方」と「悪者」にはっきりと分かれています。
子供向けの絵本も同じです。
「いい人」と「悪い人」、「善い王様」と「悪い王様」のように、白黒はっきりしたストーリーです。
あるいは大人でも気楽に楽しみたいドラマやスポーツ観戦などは「敵と味方」がはっきりしています。
- 選択肢が二つに限定されると、あまり考えなくてもすみます。
- 心の底に眠っている感情のもやもや・ストレスを開放するには、シンプルに二択をするほうが楽に行えます。
つまり「白黒思考」は、本来誰にでもある考え方です。
思春期以降人生経験が増えてくると、それだけでは物足りなくなってきます。
サスペンスでも恋愛ドラマでも、白黒はっきりしていない複雑なストーリー展開を理解できるようになります。
いろいろな登場人物が、それぞれの立場で自己主張するような複雑なストーリー。

誰が正しいかはっきりわからないから、自分が最も親近感を持つキャラクターに自己投影して楽しむようになります
- つまり成長して現実の世界を知るにつれて、だんだん「白黒思考」から離脱します
- しかし、童心に帰って楽しみたい娯楽作品や、スポーツ観戦などでは「白黒はっきりしている」ほうがワクワクできるということです
「白黒思考」になったのは自分を守りたい感情から
そうすると「白黒思考」の人は、知能が低くて単細胞なのか? と思われるかもしれません。
しかし、原因は知能ではありません。
むしろ向上心が強く、真面目で、潜在的に能力が高いけれど十分に発揮できていない人ほど陥りやすいと言われています。
失敗しても平気、敗れても平気という人ではなく、自分をもっと生かしたいけどうまくいかなかったという心の傷、劣等感を持つ人が多いと言われています。

子供から大人に成長していく間の心の傷が原因ではないかといわれています
人格形成の時期に対人関係で大きくつまずいた場合。
- 自分が「白」と思うことと、相手が「白」と思うことが違うときに、上手くいかず「トラウマ」を作ってしまう。
- 心に傷を作るのは嫌です。傷つくのが嫌で、回避したくなります。

すると無理やり自分の「白」を強要するか、相手の「白」を無前提に受け入れてしまうかになってしまいます
自分がつらくなるのを無意識のうちに回避しようとして、現実の行動が極端になってしまいます。
「心の傷」に気づき、認め、受け入れることがまず第一歩です
「白黒思考」を治してメンタルを楽にするには?
知っておきたいのはこの世に完全な人はいないという事実

「白黒思考」は完全主義にも似ています
前提としてこの世の中に100%の聖人君子も、100%の悪魔も存在しえません。
- マスコミやテレビなどでは、「善人」「悪人」と分けた報道が良くされています。
- 見ている人がその方が理解しやすいからです。
- しかしそれは「虚像」でしかありません。
あなたの身の回りの人を思い浮かべてください。

100%の聖人君子も、100%の悪魔もいないはずです
人にはそれぞれ個性があります。
一人として同じ人はいないはずです。
- 趣味や考え方が合う人と言っても、共通点が多いというだけです。
- 何もかも同じということはあり得ません。
過程を楽しんで「白黒思考」を和らげる
目標を明確にして、努力することは素晴らしいと思います。
最短で結果を得られれば、次のチャレンジが容易になりますし、いいことだと思います。

しかし、それよりも大切なのは過程ではないかと思います
- 最短距離を求めるというのは、人間にとって理性的な行動です。
- しかし、人間は脳の仕組み上理性より・感情や本能のパワーのほうが大きいのです。
- 本能や感情を否定しすぎるのは、トータルで精神や肉体に悪い影響を与えます。
例えば断酒の方法などと言っても、一つではありません。
多くの人はとりあえず「今日一日は飲まなかった」の繰り返しです。
「一日断酒」を積み重ねていった結果、気がついたら年数がたっていたというのが実際のところです。
結果はもちろん大切なのです。
しかし、その過程で得られる気づきは、その後の自分にとって大きな力になります。

やはり「白か黒か」「全てか無か」ではなくて「白い部分も黒い部分もあるし、ほかにもいろいろある。全体として少しでも良くなればいい」と言うあたりではないかと思います
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「白黒思考」は誰もが持っていることを気づき・認めることから始める
まずは「白黒思考」は皆が持っていることに「気づく」「認める」のが最初だと思います。
- 「白黒思考」がある自分を受け入れる。
- 「白黒思考」がある他人も受け入れる。
- 自分にも他人にも個性がある。
- 誰にでもうれしさ、苦しさ、不安。悩みはある。
世の中には「成功者」と「失敗者」がいて、自分は「失敗者」に違いない。
そういう考え方が非現実であることを「受け入れる」ことで心が安定してくる。

その感情がスリップを防止する大きな味方になるのではないかと考えています
また依存症になった原因も一つではありません。
一つだと思うと少し断酒すると「もう卒業した。自分は大丈夫」と思いがちです。
私は依存症からの回復を通して人生を少しずつ豊かにしていきたいと思っています。

結論は自分の考え方を「気づく」「認める」「受け入れる」ことで楽になっていきます
極端な考えから離れることで断酒継続を楽にすることができるようになります。
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